二ノ陣〜
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水蓮、さん?」
『ーーーーえ、わたーーーーやーーー』
よく聞こえないけど・・・
「蓮華、一緒に!」
「ええ!」
携帯を頭上に放り投げる。
「イレギュラーキャプチャー!」
蓮華と一体化し、髪はピンクに、額には孫家の紋様が現れる。
「お姉ちゃんと亮が合体した!?」
俺は笑って擬音と迷切を差し出す。
「シャオ、少し預かっててくれる?」
「う、うん」
俺は通信機に指を当てる。
「明命、思春、亞莎!久々に借りるぜ!」
『アレですね!』
『ああ、持っていけ!』
『私の力、お貸しします!』
俺が手を突き出すと魂切、鈴音、人解、そして南海覇王が集まり・・・
「吼えろ!刺天猛虎!!」
一本の紅の槍を造り出した。
『よくやった!これならーーーー』
身体にもう一人が入った感覚。
『まさか、お母様・・・!』
“俺”がニヤリと笑う。
「ふふ・・・久しぶりだな・・・この匂い、風、感覚・・・」
「お母、様・・・なの?」
水蓮さんは俺の顔で微笑む。
「ああ。今までよく頑張ったな。あとは私に任せろ」
そして、水蓮さんは槍を構える。
「行くぞ・・・これが呉王の戦いだ!」
ダンっ、と地を蹴ったと思った時には、既に複数の敵を薙ぎ払っていた。
「ハァァァアアアア!!」
鋭い突きが化け物の頭部を貫き、すぐさま死体を蹴りながら槍を引き抜いて石突きで背後の化け物の頭部を粉砕する。
「そお・・・らっ!」
化け物の顔を掴んで近くの岩場に叩きつけ・・・違う化け物が放った闇を掴んだ化け物を盾にして防ぐ。
「どうした?そんなものか。・・・ならば死ね」
槍に気が灯り、片手で振っただけで化け物が衝撃破で吹っ飛んでいく。
『すっげぇ・・・』
『これが、お母様の力・・・』
「もっと掛かってこい。貴様らは我が子に等しい民たちを蹂躙したんだ。・・・礼をしなくてはな?」
こ、怖ぇ・・・
「きゃあああ!?」
『シャオ!』
化け物は水蓮さんに敵わないと悟ったのか、シャオを狙う・・・瞬間、言い様のない寒気が俺と蓮華を襲った。
「・・・おい」
悲鳴を挙げたくなるほどのドスの聞いた声。気が付けば水蓮さんは片手でシャオを狙った化け物を捉えていた。
「・・・卑怯な真似をするな。興醒めもいいとこだ。・・・失せろ」
ブンッ、と投げると化け物は凄まじい勢いで吹っ飛び、木や岩をぶち抜いてしばらく転がって・・・止まった時にはまったく動く気配はなかった。
「・・・無事か?」
「う、うん、ありがとうお母様」
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