暁 〜小説投稿サイト〜
真似と開閉と世界旅行
二ノ陣〜
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「月!何してるんだ、逃げろ!」

「ダメです!私の後ろに友璃ちゃん・・・もう一人いるんです!」

見たとこ月に外傷はない。・・・てことは月が言ってるもう一人の方があの出血を・・・!

「リパル、全力行くぜ!」

『どうぞ!』

Aモードを使用し、リパルに闇を籠める。

「一撃で終わらせる!ダークオーラ!!」

闇を纏った突撃に、リパルによる斬撃。月を囲んでいた化け物達を全て消滅させた。



『周囲に反応なしッス!』

「よし・・・月!もう一人は!?」

「この子です!」


その月が抱き抱えた少女はまだ幼く、ねねや小蓮くらいだった。その胸元から腰辺りまでに深い傷跡があり、出血も尋常じゃない。

「この子は前回の戦でリョウコウさんが助けた子なんです。家族が殺されて・・・行く宛がないので、私が色々・・・咲さん、お願いします、この子を・・・!」

「分かってる。死にそうな人を見捨てるわけにはいかないからな」

俺は急いで第七音素で治療を試みる。

「お願い・・・友璃ちゃん・・・!」


月が手を組み、一生懸命に祈っている。・・・その時、

『っ・・・咲さん!反応が・・・来るッス!』

「な・・・くそ、空気読めよ・・・!」

「グォォォォァァァ!!」

「あっ・・・」

「月!俺を盾にしろ!」

「そんなことできません!」

「死にはしない!」

今ここで治療を止めたらこの子が死んでしまう。俺はリパルを突き刺し、片手で月を抱き抱える。

「(治療が終わるまでサンドバッグになってやろうじゃねえか・・・)」


覚悟を決め、目を閉じた・・・その時。



「ウォール・オブ・バンリ!!」

俺達と化け物の間に巨大な城壁がせり出た。

「これ、は・・・」

「咲、大丈夫!?」

飛んできたのは・・・

「美幸・・・悪い、助かった」

向こう側から城壁を叩く音が聞こえてくる。

「・・・持つのか?」

「物理なら絶対に壊れないから大丈夫。・・・だけど、あまり放置しない方がいいかな」

そう言うと美幸は詠唱を始める。

「マテリアル・ニードル!」

そう言って城壁に触れると・・・向こうから何かが突き刺さるような音が聞こえた。・・・壁に何かを仕掛けたのか。


「咲、近くに人は?」

「リパル。どうだ?」

『反応はないッス!あることにはあるッスけど・・・確実に闇ッスね』


「・・・そう」

美幸は再び詠唱する。すると周りに球体が現れ・・・

「マギリング・スフィア・・・リクィドゥム・エールプティオー!!」

それらが全てオレンジ色の液体になり、城壁にまとわりつく。

「その子
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