第七十七話 迫るバレンタインその五
[1/2]
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
「だからなのよ」
「そういうことも勉強してなのね」
「楽しんでるのよ」
「ううん、生活の知恵がそのまま神社の奥さんとして役立つのね」
「ええ、そういえばこういうことって」
そうした生活の知恵のことで、というのだ。ここで景子が出す話題はというと。
「商業科の一年生の」
「あっ、またその娘達ね」
「そう、かるた部の二人ね」
「何か凄いらしいわね」
「そうみたいなの、もうお母さんとお姉さんみたいって」
その域まで至っているというのだ、その二人は。
「評判になってるわ」
「女子力高いのね、その娘達」
「相当にね」
実際に高いというのだ、景子もあくまで聞いているだけだが。
「そうみたいよ」
「女子力高いといいわよね」
「その娘達生活の知恵も凄いっていうから」
「もてそうね」
「いやいや、それがね」
「そうもいかないの」
「商業科だから」
そこの所属だからだというのだ。
「商業科は女の子の方が多いでしょ」
「ああ、そのことがあるから」
「そう、男の子にとってはいい社会だけれど」
まさに選り取りみどりだ、二股三股も夢ではない。
「女の子にとっては修羅の国だからね、あそこは」
「またそのお話ね」
「そう、とにかく商業科はそうだから」
女の子の方が多い世界だからだというのだ。
「激しい競争社会よ」
「男の子の取り合いは」
「ハードだから」
そうだと話す景子だった。
「普通科よりもね」
「ううん、じゃあその商業科の娘達も?」
「そうしたクラスでもね」
家事が万能で女子スキルが高くともだ。
「何か彼氏いないそうだから」
「商業科だと」
「女の子が多いのは女の子にとって大変でしょ」
「彼氏欲しい人は」
「そういうことになるから」
「私普通科でよかったかしら」
琴乃はここまで聞いてだ、こうつぶやいた。
「そういうことも普通で」
「そうかも知れないわね」
「商業科って楽しいっていうけれど」
「あそこはあそこでね」
「ええ、確かに修羅場でも」
「そうみたいね、どの学科も一緒に参加出来る部活もあるからね」
八条学園の部活は多くそうした部もあるのだ。
「そのかるた部とか」
「軽音楽部は違うけれどね」
「商業科は商業科であるからね」
そちらだけの軽音楽部があるのだ。
「私達の場合は」
「けれどそうした部活もあるのよ」
「そうした部活ってどうなのか」
「興味出て来た?」
「ちょっとね、どんな感じがってね」
「商業科の軽音楽部も覗いてみる?」
「それも面白いかしら」
琴乃は腕を組んでこうも言ったのだった。
「あそこも」
「部長さんにお話してみるか?」
美優は琴乃の話をここまで聞いてこう言った。
「あの人に」
「部長さんになの」
「
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ