暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアート・オンライン〜ニ人目の双剣使い〜
手荒い歓迎会
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系の心得は?」

「んー……そこそこかな?なにかの武道はやってないけどVRMMOの格闘系のやつで鍛えたことがある程度だね」

普通に極めてそうだな、ユウキのことだから。その先入観を抜きにしても、この間のバトルで剣の合間に使っていた体術はなかなかのものだった。

それに剣が上手いのなら間合いを取るのも上手いだろう。少なくとも捕まるようなことはないと思われる。

「充分だな。じゃあ適当に暴れてていいぞ?ただし、殺すな」

「うん、わかった」

その返答を聞くと同時に俺は駆け出した。

ゼロから最高速度へ。いつものようにギアを切り替える。武器を持ってない分上がった速度で一気に男の懐に潜り込む。

狙いは先程声を出した男だ。

理由としてはこいつがある程度心得があるやつらの一人であったということと……ユウキを下卑な目で見ていたからだな。

人体の中で最も固い部位は歯である。そして最も防御力に秀でているのは額だ。ならば、最も攻撃に向いている箇所はどこか。拳?つま先?……全て違う。正解は肘だ。

身体の重心に近いため体重が載せやすいし、普通の骨に比べて幾分か固い。

ついでにインパクト時の接敵面積が狭く、威力が高くなる。

とは言え射程が短い上に読まれやすく、圧倒的に実力差がある時か、こうして不意打ちに使うくらいしかできない。

……最も有効なのは背後から首を締められてる際なのだが。

覚えておいて欲しい。暴漢に背後から首締め、もしくは拘束を受けた際に有効なのは肘徹と相手の足の甲(急所の一つ)へのスタンプだということを。

そんなことはさておき(閑話休題)

手の平を合わせる。こうすることで支えができ、威力が増大するのだ。

そして、そんな下準備をした肘を、走り込んだ勢いそのままに未だ状況を把握仕切れずに下卑な笑いから変わっていないその胸の辺りに叩き込む。

一切反応出来ず、飛んでいくその男を見た周りの黒イウムの面々の空気が凍った。

まあ、心臓を狙ってないから死んではいないだろう。

肩の辺りにあるそこそこ大きくて硬い骨を折っただろうから凄まじい激痛が走るだろうが。

そして、そんな隙をユウキが見逃すはずもなく、俺とは逆の方向へ跳び込んであっという間に制圧する。

「さて……まだやるか?」

「ぜ、全員でかかれば……」

どうやら玉砕する気らしい。それがお望みなら……と腰を落として構えを取ると、黒イウム達の囲みの外からレアが俺の前に跳び出してきた。

そして、手を広げながらくるりとこちらに背を向ける。

「勝てないのがわかったでしょ?ほら、早く武器を捨ててよ!」

「いや……しかし……」

なおも食い下がる男に対し、レアは妙な威圧感を持った言葉を言い放つ
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