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魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Epos27虚無の自由という名の鎖〜The Round table of Authority〜
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お前のその口調、魔法、魔力、知能。どれをとっても8歳で出せるものじゃない』

「(当然の疑問か・・・)そういう8歳が居てもおかしくないと思うが? 生活環境や遺伝、才能でいくらでも変わってくる。違うか?」

『魔法に至っては才能や遺伝で片付けられるものじゃないだろ』

「それはお互い様だ。あなたこそ外見通りの少年か?」

少年と睨み合っていると、「はい、ストップ。セインテスト君の出生はこの際、置いておいて」ガアプ一佐が手を叩いて制止してきた。少年は『そこが一番大事だろうが』と不満そうに言いつつも先に目を逸らしたことで、俺も溜息一つ吐いて少年から目を逸らした。

『ルシリオン・セインテスト君。脅迫めいたことを言った件については申し訳ない。だが、悪くはない取引ではないか?』

『正直に言うと、喉から手が出るほどに君の才が欲しいのだ。数多くの魔導犯罪者を手玉に取る魔法の腕、計画立案能力。是非とも嘱託ではなく正式な局員として入局してもらい、将来は重要なポストに就いて我々の手助けとなり、共に管理局を導いてもらいたい』

「君が執拗に魔導犯罪者を狙ったのは、魔法を使って罪を犯す連中を許せなかったのですよね? なら、その考えをこれまで通り胸に刻み、次元世界の為にその魔法を使いませんか?」

大将と男少将、ガアプ一佐からの熱烈なスカウト。俺は一度リアンシェルトへと目をやり、小さくお手上げポーズをして、「俺が何をすれば、俺や騎士たちの罪を軽くしてもらえるんですか?」と訊ねる。

『ただ、次元世界の平和の為、秩序の為、管理局の正義・正道・正善の為、その力を奮ってもらいたいだけだ』

こうして脅しをかけて来ておいてどの口が言う。雰囲気からしてガアプ一佐ともう1人の、おそらく会ったことのある男の一佐は純粋に俺をスカウトしたいと思っている。下に就くならあの2人のどちらか――出来ればガアプ一佐だな。
少年は俺を実験動物扱い、レジアス中将は反対っぽいな、視線が物語っている。さすが正義の塊。犯罪者は受け付けないか。そしてこの世界でも行き過ぎた正義感で自滅か?
最高評議会の3人は顔の見えないエンブレムであるため感情は目に見えないが、声色から伝わって来る。俺を支配下に置いて便利屋としてこき使いたい。大将や男少将は最高評議会寄り、女少将と女中将はガアプ一佐寄り。どうやらリアンシェルトを除く女性陣は味方として見ていいようだ。

「まぁいいでしょう。どうぞ俺の力を管理局と次元世界の為に役立てて下さい。その代わり条件があります」

『条件だと? 犯罪者であるお前にそんな権利があるわけがないだろう・・・!』

『待て、レジアス。・・・聴こうではないか。君の望む条件とはなんだ?』

「1つ。夜天の主・八神はやてと守護騎士ら八神家を罪に問わない事。

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