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魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Epos27虚無の自由という名の鎖〜The Round table of Authority〜
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シル君!』耳鳴りを起こしそうな大声ではやてに名を呼ばれた。
「おおう・・・、はやて、ただいま。いま帰ってきたよ」
『うん、うん! おかえり、ルシル君! 今どこに居るん? クロノ君からルシル君が帰れへんくなったって連絡貰った時、わたし・・・ホンマに心配で、不安で・・・!』
涙声と嗚咽が混じり始めたことで、「大丈夫だよ。俺は大丈夫だ。今は家路の途中だから。あと少しで帰るから。待っていてくれ」とはやてを安心させたくてそう返す。少しの間、鼻を啜る音や嗚咽が漏れ聞こえていた。それが治まった頃、『あ、今な、石田先生が家に来――』というところでプツッと電話が切れた。
「はやて?・・・バッテリー切れか」
雷撃系魔力の電圧を調整して充電も出来るが、家はもうすぐだ。それに、「石田先生がいらしているんだな」着くまでに知っておかなければならない情報は手に入れたからやめておく。
人気のない路地に入り、石田先生用の俺――少女ルシルへと変身。なんと言うかもう恥とか麻痺してきたな。シャツにパンツ、ダッフルコートという格好から、黒のロングワンピース、ファーを襟や袖口にあしらった白のケープコート、甲にリボンをあしらった赤いローファー。髪型は適当にサイドアップでいいか。
「準備万端っと。危なかったな。男のままで帰ったら何を言われるか・・・」
声も魔術で少女のものへと変更。あとは口調だが、その辺りは素のままでもあまり問題ないため意識しなくてもいい。さて。八神宅へとようやく帰って来られた俺は、玄関扉のノブに手を掛け、「ただいまー!」元気よく挨拶しながら扉を開けた。
「「「「「「・・・・・・ん?」」」」」」
「・・・・Oh, my God」
なんと玄関には、なのは、アリサ、すずか、シャル、フェイト、アリシアが居ましたとさ。
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