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魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Epos27虚無の自由という名の鎖〜The Round table of Authority〜
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と待っていてくれ、すぐに戻る」すでに承認されている以上はもう拒否権はない。
こうしてクロノと別れた俺は、ガアプ一佐とリアンシェルトの案内である一室へと招かれた。明かりの無い室内。今は廊下からの明かりが入っているおかげでなんとか室内設備が判る。部屋の中央に円卓が置かれ、その周りに椅子が13脚設けられている。ただそれだけの部屋。

「ようこそ、時空管理局本局・権威の円卓へ」

ガアプ一佐が俺の両肩に手を置き、ここで待て、と言外に告げてからある椅子へと腰掛けた。それと同時、廊下とこの部屋を隔てるスライドドアが閉じた。完全な暗闇に包まれていた室内だったが、「これより権威の円卓による、時空管理局評議会を開会いたします」リアンシェルトのその厳かな挨拶で闇が払われた。
椅子3脚に管理局のエンブレムが浮かび上がり、他8脚には人間のホログラムが投影された。見覚えのあるツラが居るのに気付いた。はレジアス・ゲイズ中将(制服の階級章を見ればこの時点で中将のようだ)だ。

「権威の円卓とは?」

『権威の円卓と言うのは、局の真っ当な運営とは別のアプローチで局を取り仕切る組織だ。最高評議会、本局の将校、俺やそこの男のような民間人からなっていてな』

円卓に座する1人、10代半ばと思われる少年が俺の問いに答えくれたんだが、さっきから俺に向かって不躾な、まるで実験動物を見ているような視線を送ってくる。殺気を叩きつけてやめさせようにも相手はホログラム、無駄な行為だからと諦める。
最高評議会とやらは確か・・・ジェイル・スカリエッティを生み出した、JS事件のある種の元凶だったな。コイツらがこの権威の円卓を率いているという時点で、この組織の終わりは見えた。
他のメンバーだが、制服の階級章を見る限り全員が一佐以上の階級持ちだ。ガアプ一佐の他に一佐がもう1人、大将が1人、レジアス・ゲイズと同じ中将がもう1人、少将が2人。あとは少年と同じ民間人と言う20代前半ほどの青年を見る。

「それで・・・俺をここに招いた理由はなんでしょうか? ま、ある程度の予想は付きましたが」

1脚の空席。管理局の裏とも言えるようなこの組織へ連れて来たこと。導き出される答えはただ1つ。円卓中央のエンブレムが球状モニターへと変化し、ランサーとして活動している俺の映像が流れ始めた。

『・・・ルシリオン・セインテスト。君のプロフィールを見て愕然とした。わずか8歳でこれほどの魔法を扱え、さらに頭も良い。普通の人間の成長度合いでは考えられない程のものだ』

「回りくどいのは好みません。申し訳ないのですが、早く本題に入っていただけませんか?」

『・・・我々は君をこの権威の円卓に迎え入れたいと考えている。とは言え、君はまだ幼い。まずは円卓メンバーとして相応しい役職と階級になってもらわなけれ
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