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ウルトラマンゼロ 〜絆と零の使い魔〜
盗賊-フーケ-part1/板挟み少年一人
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の鍵のことは後にしよう、そう決めたロングビルはコルベールと横に並んでこの場を後にしていった。ふと、彼女はコルベールに尋ねてみた。
「ミスタは宝物庫の中にお入りになったことは?」
「ええ、まあ」
「では、『破壊の杖』のことはご存じ?」
「ああ、あの破壊の杖ですか。あれは杖というには奇妙な形をしておりましたよ。説明のしようがございません」
「そうですか…。それにしても宝物庫のつくりは立派ですわね。どのようなメイジでやっと開けられることやら」
「そうですな、メイジでは開けることは不可能と聞いております。ですが私はあの扉に弱点があると考えております」
「そ、それはなんですの?」
 思わず飛び跳ねるような声を上げかけたロングビル。その弱点に興味を抱いていた。
「物理的な力ですな」
「物理的な力、ですか?」
「ええ、巨大なゴーレムとかでしょうか。まあ、最も物理的な力といっても、頑丈な作りとなっておりますからな。そう簡単には開けられますまい。敢えて言えば…」
 ふむ、と顎に手を当てて考え込むコルベール。真を終えると彼はこう答えた。
「そう、最近あの平民の少年が名を広めたと言う『ウルトラマンゼロ』。彼ほどの腕力が必要かもしれませんな。何せ、学院を襲撃してきた円盤だけじゃない。城下にも出現した怪獣に強烈な打撃を与えましたからな」
「はぁ…」
 ウルトラマン並のパワー。そう聞いてロングビルは悩んだような表情を浮かべた。
(ウルトラマンねえ…

『あいつ』がゼロって巨人の話を聞いたらどんな顔してただろうね)

ちょうど廊下の窓の前に差し掛かったところで、ロングビルは外の夕日の景色を眺めたのだった。




 夜。ルイズの部屋ではもめごとが起こった。
「どう、ダーリン?この黄金の剣、ゲルマニアのシュペー卿が鍛えたと言う業物よ」
 キュルケが、あのトリスタニアでディノゾールがゼロに倒された後、店を壊された武器屋の主人へのささやかな援助を兼ねて、彼が最も高く売りさばいていた黄金に輝く剣を買ってきたのである。ちなみに色仕掛けで500エキューにまけてもらっていた。せっかく高い値段で売ろうと思っていたのに、キュルケの色香に惑わされた武器屋の親父は後悔のあまり酒にありついているだろう。すでにデルフをサイトに与えたルイズとしては非常にいい気分ではない。
 こんな騒ぎの中、キュルケと一緒に来ていたタバサは部屋の椅子に座って本を静かに呼んで我関せずと言った様子だ。
「あ、あの…」
 答えにくそうに言葉を詰まらせるサイト。それもそのはず、この剣は実際業物というには程遠いなまくらだとゼロが判断したものだ。気に入らない奴だが、要らない嘘をつくような奴じゃないと思う。それにルイズがいかにも気に入らなそうにしているため、素直に受け取り辛い。っが、キュ
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