暁 〜小説投稿サイト〜
ウルトラマンゼロ 〜絆と零の使い魔〜
盗賊-フーケ-part1/板挟み少年一人
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屋根の下ではそこの規則に従うのが筋ってもんだろうが。なのにその口のきき方はないだろ!」
『うるせえ!!わけのわからねえことをごたごた抜かしてんじゃねえよ!お前だって地球でクール星人に襲われた時は俺のおかげで助かったようなもんじゃねえか!』
 とても同じ体を共有している者同士とは思えない。完全な喧嘩状態だった。
「…出てけ…!!」
 ついに我慢ならなくなったサイトはついに、ウルトラマンと同化している人間が最も言うべきことではなかった言葉を言い放った。
『へ?』
「お前とは正直そりが合わないし、かえってことがやっかいになりかねない。今すぐ俺の体から出てけ!!」
それを聞いてゼロもわざと鼻で笑い飛ばすように吐き捨てた。
『ああ、そうかよ!だったら言われた通り出て行ってやんゼ!後で後悔して吠え面かくんじゃねえぞ!!』
 ここまで来てしまったのならもうこいつと同化する意味はない。こいつの望み通り今すぐ分離してやる!サイトの精神内のゼロは頭上を見上げ、すぐに飛び立つ姿勢に入り、空高く飛び上がろうとした。その時、偶然にもサイトの左手のルーンがきらりと青く光った。

 しかし、一分後………。

二分後……。

三分後……。

「…おい、ゼロ」
『…あ?』
 しばらくの沈黙を、サイトが破った。
「なんでまだテクターギアが俺の左腕に巻かれたまんまなんだよ。なんでまだお前が俺の中に居やがるんだよ?」
『知らねえよ!俺が聞きてえっての』
 これはどうしたことか。サイトとの分離を試みたゼロなのだが、どういうわけか未だサイトと一体化しているままだった。一体なぜ?原因のわからない現象に疑問を募らせる二人。すると、サイトの背中に背負われていたデルフが鞘から顔を出してきた。
「あ〜相棒。もう一人の相棒とは同化してるって言ってたよな?もしかして娘っ子と契約する前に同化しちまったのか?」
「あ、ああ…」
頷くサイト。
「多分そのせいだな。娘っ子と使い魔の契約を交わした時にゼロも同じ体を共有していたことで、あの娘っ子の使い魔としてゼロもカウントされちまったんだ。そのせいでガンダールヴのルーンが楔になって、二人が分離するのを邪魔しちまってんだよ」
 さっきどうしてかルーンが光っていたのはそのせいだった。サイトの持つガンダールヴのルーンが、二人を繋ぎとめる、決して絶つことのできない鎖となって二人の分離を邪魔していたのだと言う。
『んだそれ!!俺があんなチビ女の下に着いたってことなのかよ!?っざけんなっての!!俺は死んでも嫌だっつーの!んな厄介な役割は全部サイトの役目だろうが!』
 ゼロとしては、ルイズの下僕として彼女に一生仕えたままの人生なんてまっぴら御免のようだ。
「だーーーーもう!人の頭の中でギャーギャー喚いてんじゃねえよ!!」
 頭の
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