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流星のロックマン STARDUST BEGINS
憎悪との対峙
27 琴座の始動
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響ミソラは野次馬の中から逃れ、学校の近くのコンビニの前にいた。

『ミソラ、あれじゃどうやったって通してくれるわけないわよ』
「でもさっき私と同じくらいの男の子が入っていったじゃん!?」
『だからって私たちが通れるわけ無いでしょうが!?』
「そうだけど...」


ミソラはため息をつきながら、トランサーの中のFM星人・ハープと話していた。
本来なら自分が電波変換して音もなく校舎に侵入し、武装集団を倒して人質のスズカたちを助けるところだ。
しかし今は事情が違う。
妨害電波の影響で変身しても周波数が変更できないため、現実空間にしかいられないのだ。
結果として学校に入ろうと思えば、壁を通り抜けることも出来ずに玄関か窓から入るしかない。
しかし玄関や学校の周囲は警察が取り囲んでいる。
そして戦うとなれば、周波数を変えて撹乱しつつ近づき急所に一撃とはいかない。
相手には自分が見えるし、銃火器で武装した相手と最悪殴り合いをしなければならない。
ミソラはポケットからiPhoneを取り出した。

『ミソラ、ここじゃ電話は...それにスバルくんも携帯電話なんて今どき持ってるかどうか...』
「ええ、分かってる...スバルくんを頼ることも出来ない...」
『思い出して...何か手がかりは?』

唇を噛みながら、必死に策を巡らせる。
見つからずに学校に侵入する方法、普段学校に行く機会も殆ど無く、学校の構造も詳しくは分からない。
必死に今まで学校に通った短い間で得られた情報を頭の中で整理する。

「...そうだ...地下!!」

『地下?』
「確か地下通路が色んな所にあるって聞いたことある!」
『ホントに?』
「この学校、芸術家とか企業の役員の子供とかお金持ちが多いし、国から支援を受けてて国の役人もよく査察に来るから、非常時に逃げられるように逃げ道を作ってるらしいの」
『なるほどね...それはありそうな話ね』
「それに七不思議?っていうのかな...学校裏のマンホールに落ちた生徒が数分後には学校の中に戻ってたって噂もあるし」
『...試してみる勝ちはあるわね』

「でしょ!!行こう、ハープ!!」

ミソラはいつになく自分の頭の冴えに驚きを隠せなかった。
走り出し、横断歩道に飛び出した。
一刻も早くスズカを助けなくてはならないという気持ちで全く周囲のものが目に入らなくなっていた。

『ミソラ!!危ない!!』
「え?キャァァ!!?」

ミソラは反射的に横断歩道を蹴り、後ろに飛んだ。
バイクが猛スピードで通り過ぎたのだ。
ミソラは後ろに倒れて信号を見た。
赤信号、つまりミソラが信号を無視した。

『危ないわね!!せっかくいいひらめきだったのに、これじゃタダのヌケサクみたいじゃない!
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