第一章
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られたのだ。
「そんな名前嫌だよ、僕は」
「けれど」
「やっぱりコロでいいじゃない」
どうやら一樹はその名前が気に入ったようであった。
「呼び易いしさ。それでいいと思うけれど」
「それでいいのね」
「うん」
その明るい声と笑顔に負けた。息子にそんな顔をされるととても嫌とは言えないのが母親だ。
仕方ないと言えば仕方ないがここは一樹の意見を尊重することにした。その名前で落ち着くことにしたのだ。
「それじゃあそのわんちゃんの名前は決まったわね」
「よかったな、コロ」
一樹はコロと名付けられたその子犬を抱いて嬉しそうな笑顔を浮かべていた。こうしてコロは真美子達の新しい家族となったのであった。
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