第二章
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「そうだね。何か面白いね」
急にだ。こう思えてだ。僕は微笑みながら話した。
「そう考えるとね」
「ったくな、でかいって思ってたんだけれどな」
「こうしてここから見るとな」
「小さいよな、本当に」
白いメガロポリスは赤い荒野と青い空に挟まれてそこに浮かんでいる。黒い道が一条出ていて。その浮かんでいる街は本当に小さかった。僕達の住んでいる世界はそんなものだった。
それを見てから。僕はまた皆に告げた。
「じゃあ今からね」
「帰るんだな」
「そうするか」
「うん、そうしよう」
こう皆に告げた。
「街に帰ってそれでね」
「何する?」
「まだ時間あるし何処かに行くか?」
「ビリヤードでもするか?」
「いいね」
仲間の一人のビリヤードという言葉に反応してみせた。
「じゃあ今日はそれやろうか」
「よし、今日は負けないからな」
「俺だってな」
「俺の上達した腕見せてやるぜ」
僕達は車に乗り込んでそうして街に戻った。中に入るとメガロポリスは大きく見える。けれどそれはやっぱり浮かんでいるだけのものだとわかった。広い荒野の世界の中で。
荒野のメガロポリス 完
2010・11・6
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