第十一話 ハーレーの女その十六
[1/2]
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
「終盤にならないとぶつからなかったから」
「一向一揆って近畿とか北陸だからね」
北条は関東だ、そこまで進出するにはどうしても時間がかかる。
「そっちまで進出するのは」
「薊ちゃん横須賀だからね」
「ああ、それで北条なんだよ」
裕香にもこう話す。
「あたしはさ」
「横須賀と小田原って近いわよね」
「小田原と横浜の間にあるんだよ」
もっと言えば湘南や鎌倉も近くにある、神奈川県はそれぞれの地域でかなり個性的だ。他には厚木や川崎もある。
「それであそこは北条氏のお膝元だったからさ」
「北条氏でそうしたゲームするのね」
「そうなんだよ、それで神戸まで進出しようと思ったら」
その神奈川から兵庫までだ。当時の国の名前では相模から播磨になる。
「結構時間かかるな」
「そうよね、やっぱり」
「それで一向一揆とかさ」
その彼等と北条氏で戦うとなると、というと。
「武田とか上杉、織田も倒してからだから」
「かなり先ね」
「正直かなり先の相手ってイメージだよ」
「関東だとどうしてもそうなるわね」
「だと?まあとにかくさ」
裕香と自分のゲームのプレイの話をしてからだった、薊は自分の前に座布団の上で正座で座っている向日葵に顔を戻した。そのうえで彼女にあらためて問うた。皆畳の部屋の中で座布団の上にそれぞれ座っている、前にはお茶と羊羹がある。
「向日葵ちゃんお寺の娘さんで」
「養子さんでね、里子よ」
「だよな、弓道部で」
「そうそう、部活はね」
「このことが少し気になるんだけれど」
ここで言ってきたのは菊だった。
「弓道って神事で行われることもあるから普通は神道よね」
「お寺の娘がやるにはなのね」
「ええ、それなら少林寺拳法とかってイメージがあるけれどお」
「薙刀とかね」
こちらは弁慶の影響であろうか、実際に僧兵は薙刀も持っていた。
「それよね」
「そうそう、けれど向日葵ちゃんは弓道なのね」
「そっちの方が最初から好きでね」
「それで弓なの」
「そう、それでね」
向日葵から明るく菊に話す、その笑顔はまさに彼女の名前になっている花そのままの見事な明るさである。
「私は弓道なの」
「そうなのね」
「それにお寺だけれど神社とお付き合いあるから」
「あっ、同じ宗教関係ってことで」
「それで弓道をしてるとね」
「お手伝いとかも出来るのね」
つまり行事に参加出来るというのだ。行事にも人が必要である。誰もおらずして出来る行事なそ存在しない。
「それでなの」
「そう、だからなのよ」
「弓道でもいいのね」
「むしろそっちの方がよかったり」
するというのだ。
「だからずっと弓道してるの」
「そういうことなのね」
「まあ薙刀してる娘も知り合いにいるけれどね」
「うちの高校薙刀部
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ