第十一話 ハーレーの女その十五
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「そんな感じだけれど」
「ううん、言われてみればな」
「そうよね」
向日葵の今の話を聞いてだ、薊と菊の二人の力の持ち主は顔を見合わせてそのうえで話をしたのだった。
「急にな」
「力が出るのと一緒にね」
「身体能力もな」
「凄く引き出されたわね」
「そうでしょ、私もびっくりしてるの」
向日葵自身もだというのだ。
「どういうことかって」
「何もかもわからないよな」
「今のところね」
薊と菊は向日葵の言葉を聞いたうえでだ、こう言ってだった。
そのうえでだ、こう彼女に提案した。
「それでだけれど」
「向日葵ちゃんがよかったらね」
「あたし達と一緒にさ」
「戦って。わからないこと調べていかない?」
「私とお友達になってなのね」
微笑んでだ、向日葵は二人の言葉に応えた。
「そうしてなのね、一緒に」
「ああ、そうしてな」
「やっていかない?」
「そうね、一人だとね」
向日葵もだ、それならと応えてだった。
そうしてだ、三人に対して言った。
「何にもならないから」
「うん、それじゃあな」
「宜しくね」
「お友達として頑張ろうね」
「ああ、こっちこそな」
微笑んでだ、そのうえでだった。
薊は向日葵に答えた、これが挨拶になった。
向日葵も薊達と共に戦うことになった、これで五人目の仲間が加わった。向日葵は微笑んで彼等の中に入ったのだった。
薊は向日葵を菖蒲と桜、それに智和に紹介した。その場所は向日葵の家である八条町の寺だった。寺は広く仏教の寺独特の趣があった。
その寺の中に入ってだ、薊はこう言うのだった。
「いや、何違うな」
「違うって?」
「ああ、お寺の中ってやっぱり違うよな」
「お線香の匂いがして、よね」
「仏像とかもあってな」
「そうでしょ、ちなみにうちのお寺浄土真宗だから」
その宗派だというのだ。
「親鸞さんよ」
「あの教科書に出て来る」
「そう、一向一揆とかのね」
「ゲームでも出て来るあれか」
「そっちで知ってるのね」
「まああたし戦国ゲームは北条だけれどさ、地元の」
神奈川県である相模、伊豆は北条家の勢力圏だった。小田原城を本拠地として関東に覇を唱えたのである。
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