暁 〜小説投稿サイト〜
神器持ちの魔法使い
フェニックス
第14話 ゲーム開始
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モリー陣営が行動を開始した。

「小猫と一誠が体育館に、か」

「体育館には兵士三人と戦車一人が待ち構えてますね」

生徒会長の言うとおり、兵士のミラとイルとネル。
そして戦車の雪蘭がいる。
どうやら小猫が雪蘭を、一誠が三人を相手にするようだ。

「小猫はたぶん勝てるとは思うけど……一誠はどうかな?」

「そこまでなのですか?」

「まあ、見てたらわかると思いますよ」

映像には棍と二本のチェーンソーを避け続ける一誠の姿。
修行の成果なのか身のこなしが上達している。
余裕の笑みを浮かべる一誠、甘い、甘すぎる。

『んなっ!?』

「余裕かましてるから気付かない」

映像越しに叫ぶ一誠にぼやく。

「今の一体……」

「限りなく不可視に近い刃を魔力で造って斬った。要は棍が薙刀に変わった感じです。ミラはライザー眷属の中で最も魔力の扱いに長けているみたいです。ライザーの談です」

「才能だけで戦う悪魔が多い中、自身の弱さを自覚してひたすらに努力する子ですから。ミラは」

とはいえ、公式戦で上位ランカーには一度不意打ちできればいい方なんだけどな。

「小猫から聞いたり、ライザーの過去の試合とかで知っているはずだが……忘れてたな、あいつ」

「自身が実感できるくらいに成長しているのですから慢心が生まれたのでしょう。匙もそうでしたし」

そうこう言っているうちに戦況が動いた。
一誠が捨身上等で三人に接近し、ミラを跳び箱の要領で飛び越え、イルとネルに一撃を与えた。

『これで準備は整ったァ! いくぜ、俺の新必殺技! 洋服崩壊ドレス・ブレイクッ!』

「……はい?」

一誠がパチンと鳴らした瞬間だった。
突如三人の武器や衣服が弾け飛び、生まれたばかりの姿に……
そして映像からは三人から悲鳴が上がった。

「あ、秋人さまはダメです!」

「リアス、あなたの眷属は……」

「さすがにこれは……」

レイヴェルから思いっきり抱き寄せられ視界を塞がれた。
チラリと見えた会長と副会長は眉間に皺を寄せ、引き気味な様子だ。
女性からしてみれば悪夢だろう。
なにせ、人前でマッパにされるのだから。
確かに武装を剥がすのは有効な手段だろうか……これはひどい。
とりあえずは、

「一誠……後でシメる」

「来ヶ谷君、魔力が漏れてますよ」

おっとっと、それは失礼。
映像からは双子が俺の名前を叫ぶ声が聞こえたと思うと、

『ライザー・フェニックス様の「兵士」三名、リタイアを宣言』

流石に戦闘で衣服が何か所か散っていくことはあってもマッパにされることがなかったために羞恥に耐え切れずフィールドから退場した。
うん、普通はそうだろう。
裸の三人がいなくなった
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