【ゼロの使い魔】編
018 トリステインの華
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ミスタ・ギトー」
「授業中ですぞ、ミスタ・コルベール」
「失礼、ミスタ・ギトー。至急皆さんに連絡しなければならない事があるのです。……んっん、今日の授業はすべて中止であります」
そう、教室に金髪巻き毛のカツラを被ってギーシュを想起させるようなヒラヒラを付けてオシャレ()をしたコルベール先生が入って来たのはその時だった。
コルベール先生はギトー先生に了解をとり、教室に居る全員に今日の授業が中止される旨を伝えると、コルベール先生は自身のいきなりの登場に驚いている生徒らをよそに、矢継ぎ早に口を開く。
「えー、皆さんにお知らせですぞ。恐れ多くも先の国王が忘れ形見、我がトリステインがハルケギニアに誇る可憐な一輪の花、アンリエッタ姫殿下が、本日ゲルマニアご訪問からのお帰りに、この魔法学院に行幸なされることになりましたぞ」
コルベール先生はその身体から涌き出る歓喜を抑える様に言い放つ。……その瞬間、シンと教室が静まった。
(アンリエッタ姫殿下ねぇ……)
……しかし俺はこの教室の静寂の中、俺の頭の中で鳴らされている第六感からの警鐘に、新たな厄介事が舞い込んで来たのを感じた。
SIDE END
SIDE ルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエール
学院の正門へ向かう道程。姫様が来る=c…そう思っただけで足取りが軽くなる。サイトはそんな私を胡散臭げに見るが、私はそれを華麗にスルーする。
「随分とご機嫌だな。ルイズ」
「〜〜〜♪ まぁね。姫様とは知己だから、また会えると思ったら嬉しくなっちゃった。……でも、私の事を覚えて無かったらどうしょうかしら」
「大丈夫。きっと覚えててくれてるさ」
「わっぷ?」
サイトは慣れた手付きで私の頭をくしゃりと撫でる。髪型が崩れるので止めて欲しいと思っている自分が居る反面、もっと撫でて欲しいと思っている自分も居る。サイトが私の頭を撫でる度、私の中から幸福感やら安心感が涌いてきて、頬が弛むのを抑えられない。
(うぅ。……やっぱりサイトはズルい)
ユーノと手を組んで以来、度々何かと理由を付けてサイトの布団に入ってるが、未だに手を出してくる気配──気配は有るが、何を遠慮しているのか未だに手を出してきていない。
(ミス・バレッタの話では不能では無いのよね。だとしたら──)
やっぱり、サイトが気にしているのは格差なのだろうか? ……だとしたら、最悪の場合は姫様にお願い≠するしかないかもしれない。
「おっと、髪型が崩れてしまったな。ちょっと止まってろ」
「あっ」
サイトが私の頭から手を離し、私の口からほぼ無意識の残念そうな呟きが漏れる。……かと思ったら、サイトはど
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