暁 〜小説投稿サイト〜
健全ドラゴン ダイミダラー
男の娘悪魔奮闘中です!

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「きゃぁぁぁぁぁ!」
私は震えていた、目の前にいる馬の化物に怯えていたのだ。
その馬の化物は斧を持っていて、今にも私に襲いかかってきそうだった。
「可愛い女だな。大丈夫、苦しまないように殺してやるよ」
目の前の化物は嬉しそうに自分の斧を構えていた。
このままでは殺される。私はそう思った。
早く逃げなければいけない。しかし、私の体は怯えて動かない。早く、早く動いて私の体。
「誰か!助けてください!」
私はそう叫んだ。
「来るわけねえだろ助けなんか!」
目の前の化物は私を見下しながら言った。その言葉は殺意に満ち溢れていた。
殺される。そう覚悟したときだった。一筋の光が馬の化物を襲った。いや、光と言うよりは良くアニメなどで見られるビームのようなものだった。

「くたばれ!はぐれ悪魔! 指ビーム!」
そんなアニメや特撮のヒーローのようなセリフを言って私の目の前にビームを放った人が表れた。
その人はゴスロリの服を着た可愛らしい人だった。
「ごめんね、君に怖い思いをさせて」
私を助けてくれた人は私にそう言って、私を軽々と持ち上げてお姫様抱っこをしてくれました。
「今から君には魔法をかけるよ。今日の出来事を全て忘れさせる魔法を」
そう言うと私を助けてくれた人は私の唇をいきなり奪いました。
唇が触れ合う時間に比例して私はどんどん意識がぼやけてきました。
そして、眠ってしまいました。
今日の出来事を全てあの人に奪われて。


「ただいま帰りました」
私はそう言って仲間のいる生徒会室に入った。
「おかえりなさい。くすくす……瑞希。中々、くすくす………良い助け方でしたね」
会長は私の方を見ながら笑いをこらえていた。周りの眷属は腹を抱えて笑い転げていた。いつも会長と同じく冷静沈着な椿姫副会長ですら笑いをこらえるので必死なほどだった。
「悪かったでね!そうですよ!どうせ私は女の子にしか見えませんよ!どうせ私は会長たちの着せ替え人形ですよだ!」
「ごめんなさい瑞希。私達が悪かったわ。あなたが自分の男らしい所を見せると言ったから椿姫に頼んで映像を送ってもらったら、まさかあんなにキザな助け方をするとは思わなかったのよ、ぷぷぷっ、まだ笑いが止まらないわ」
会長はそのあとも笑っていた。かなりツボにはいったようだ。

私は大きなため息をついていた。
私、月丘 瑞希はソーナ・シトリーの眷属であり、今はゴスロリなどを着ているけど本当は男なのだ。
なのに、ソーナ姉妹に眷属になってからすぐに着せ替え人形にされてしまい自分の男としてのアイデンティティーも無くしつつある。

私は本当に男なんだ!

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