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東方魔法録〜Witches fell in love with him.
33 三日目〜Are you a werewolf.
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がある限り、影が存在する。空高く飛んでる鳥だって地面には影があるし、ましてや地面に立っている人間に影が無いなんてことはあり得ない。
「あーまずったな。でも仕方ないか、自分でどうこう出来ることじゃないし」
「そんなことを言うってことは認めるんですね!貴方が人狼だと言うことを!」
「俺は人狼じゃないんだけどなー」
「人狼以外に何があるって言うんですか?」
「そりゃあ吸…いや何でもない。もういいよ、人狼で」
「ちょ、ちょっと!それでいいの!?貴方銃で撃たれるわよ!?」
明希さんの変わり身の早さや適当さにアリスさんは驚いた。
「その反応。アリスさんは明希さんが元からそうだと知ってたんですか?」
「あ、いえ…その…」
「大丈夫大丈夫。俺が撃たれれば万事解決だって」
明希さんは撃たれることに抵抗がないのか不思議なくらいに自分から撃たれようとしている。ちょっと不気味だ。流石は夜に住まうもの。
「投票や議論は要りませんね。明希さんを処刑します」
「ちょっと待ちなさいよ!ろくに議論もしないで決めるなんて!」
「いいけどちょっと待って」
「貴方が待ちなさいよ!」
アリスさんのツッコミが冴え渡るなーなんて思いつつ、僕は明希さんのちょっと待ったを受け入れることにした。逃げ出すなんてことはしないだろう。
「何ですか?」
「墓に埋める時は棺の中に入れてから埋めて」
死んだ後なんて棺の中にいようが、そのまま土葬されようが変わらないと思うけど…。何か思うところがあるのだろう。
「わかりました」
「あと、喉が乾いた。飲み物頂戴。飲み終わったらすぐに撃ってもらって構わないから」
「飲み物ですか?」
なんかこれから死ぬようには思えない図々しさだなぁ。まあ、いいけど。
僕は水を入れたコップを明希さんに渡した。
明希さんはコップの水に小瓶の中身をに振りかけて口元まで運んだ。そしてお父さんが明希さんに銃を向けた。
明希さんは水を飲む寸前に一言言って、
「ああ、アリス。間違ってもジュリエットの二の舞はするなよ。あり得ないとは思うけど」
水を飲んだ。
「…そういうこと。大丈夫よ」
口からコップを離すと同時にお父さんが引き金を引いた。
チャキ、パーン
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