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東方魔法録〜Witches fell in love with him.
33 三日目〜Are you a werewolf.
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「え、あ、うん。ぐっすりと」

少し混乱しながらアリスの質問に答えた。
改めて状況を確認すると、俺はアリスの膝の上に頭を乗せていた。椅子を二つ繋げてそれをベットの代わりにして寝ていたようだ。テーブルには冷めた紅茶が置いてあった。えっと…

「貴方、寝ながら紅茶を淹れてたわよ。椅子に座った途端に完全に寝てしまったけどね」

うっすらとある記憶を辿ってみると、確かに紅茶を淹れないといけない使命感に駆られていた記憶がある。

「それより、貴方ちゃんと寝てるの?今朝からフラフラだったじゃない」

俺としては何故アリスが膝枕をしていたいのかを聞きたいところだけど、なんかこっちに非があるような罪悪感を感じて自分の疑問よりアリスの質問を優先した。

「昨日…いや、寝たのは多分今日かな…?二時間位しか寝てないと思う」
「はぁ!?それは睡眠じゃなくて仮眠と言うのよ!まさかこの村に来てからずっとなの!?」
「うん…吸血鬼だから夜はあんまり眠くならないんだよ」

それ抜きでも、喉が渇いて何回か起きてしまうのは言わない方がいいかもしれない。これ以上、アリスを不安にさせたくないし、言ったところで何の意味もないだろう。

「ええっと今は…げ。もうこんな時間」

俺は銀時計を取り出して時間を確認した。時計の針は、夕方の推理が始まる時間を指していた。

「次はしゃんと(・・・・)しなさいよ」
「大丈夫だって」

俺はすっかり冷めてしまった紅茶を一気に飲み干してソンチョさんの家に向かった。
























- third day / evening -

僕達は遅れてきた明希さんを睨んでいた。自分が何故睨まれているのかわからなかった明希さんは僕達に聞いた。

「ちょっと遅れたぐらいで睨まないでよ。それとも、今朝寝てたのが悪かったのか?」

違う。僕達はそんな理由で睨んでいる訳じゃない。僕達は明希さんが人間でない確実な証拠を見つけてしまった為、睨んでいるだ。
僕が代表して、その理由を言った。

「明希さん。何で貴方には影がないんですか?」


- start the discussion -


「え…?」
「惚けないでください。ほら!貴方の足元に貴方の影はないじゃないですか」

先日感じた違和感の正体は、明希さんに影が無いことだった。
道理で明暗がおかしいと思ったんだ。影が無いから暗さが足りないとか、明るすぎると思うわけだ。

「あーうん。これはマジックだよ、マジック」
「しらばっくれても無駄です。わざわざ常に影を消す必要がどこにあるんですか」

影を消すマジックなんて聞いたことがない。そもそも、物体には光
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