釣り
[1/2]
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
「大佐〜釣れませんね〜」
「釣れないのです」
「焦っちゃだめさね、釣りは根気が要る物だからね」
鎮守府の海岸線の防波堤では電、雷、提督が海へと釣り糸を垂らして釣りをしていた。仕事を一段落して暇になったので釣りに出掛けた提督、そんな提督を見つけた電と雷は一緒に釣りをする事にした。だが、食いつき具合は良くないご様子。
「ねえ大佐、どんなお魚が釣れるのですか?」
「う〜んアジだったり小魚が全般かな?鯛の稚魚も掛かる事もある」
「へぇ〜」
そんなほのぼのとした釣り風景に遂に、当たりがやって来た!提督の竿が多く撓り、糸が海へと引きずり込まれている。
「OH!?これは大物デース!!」
「口調が金剛さんになってるのです!」
「と、とり合えず網は任せて下さい!」
立ち上がって足を分張りながらリールを巻き上げる、が掛かった獲物の力は強く中々吊り上げる事が出来ない。
「ぐうううっ!おっも!!こいつは大きいぞ!!」
「大きなお魚!?い、一体どんな……」
「大佐頑張って下さい!!」
駆逐艦娘の二人の応援を受けて更に力を込めながら慎重に釣り上げようとするが、中々大人しくならない。寧ろ力はどんどん強くなっている。がいきなり竿が揺れなくなった。
「大丈夫か提督?手伝おう」
「な、長門さんか!助かる!!」
釣りをしている提督が苦戦しているのを偶然見かけた長門が手を貸し、竿を共に持つ。流石戦艦長門、凄い力だ。艦娘達の中でも随一の力の持ち主、そんな長門と呼吸を合わせて、竿を一気に引くタイミングを図る………。
「「………今だ!おりゃあああああああああ!!!!!!!!!」」
息ぴったりの二人によって竿は大きく持ち上がり、力強く泳いでいた獲物を海面の上、太陽の下へと引きずり出した!!んが
「「「「ポポポ( ゚д゚)゚д゚)゚д゚)゚д゚)ポカーン…」」」」
喜びながら釣り上げた物を見たとき、その場に居た全員は硬直した。なんとそこにいたのは黒い物。それがただの黒い物ならどれだけ良かったものだろうか。なんと掛かっていたのは敵、深海棲艦の主力空母、ヲ級である。
「?」
「「「「ポポポ( ゚д゚)゚д゚)゚д゚)゚д゚)ポカーン…」」」」
「ヲッ?」
「えっと、提督。これは一体如何いうことなんでしょうか?」
秘書官である榛名はヒクヒクと顔を引き攣らせながら提督の執務室にて、提督の膝の上に座りながら緑茶を啜っているヲ級を見ながら尋ねる。それに釣り上げた4人が答える。
「いやぁあの………大佐と釣りをしてました」
「それで?」
「何かが掛かったのです」
「それで?」
「釣り上げに苦戦してたら長門が手伝ってくれて無事釣り上げました」
「それで?」
「ヲ級が釣れて
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ