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魔法少女まどか☆マギカ 〜If it were not for QB〜
壱話 復た始まる物語
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いこともさやかの一方的な片思いであることも、恭介の気持ちが少しもさやかに向いていないことも知っている。
知らない自分は彼女を助けてやれなかった。だったら今度は……助けてやりたいと強く願う。
「う〜ん、どこかにかっこいい男子居ないかなぁ……」
「ん〜……まどかはとりあえず色気がないっ」
「そんな親指立てられても……あっ!!!!」
まどかは急に走り出した。横断歩道の真ん中に黒猫が居る。その意味をさやかは分かりかねた、何の変哲もない猫だしまどかはそんなに超が付くほど猫好きでも無いことは知っている。
「こっちだよ、エイミー!!!!」
「エイ、ミー……??」
猫はまどかの呼び掛けに答えてゆっくり歩き出す。その時だった。
「フニャッ!!!!!」
「ふう、危なかったな……まどか、お手柄じゃん」
「えへへ……危なかったね、道路の真ん中に座ってちゃダメだよ、エイミー」
赤信号だったからだが、急にトラックが突っ込んできたのだった。歩道側にだいぶん寄っていたのと立って歩いていたのが幸いし、猫は即座に反応して歩道に逃げることができた。
猫は首を傾げる。この時間軸ではまだまどかと猫は会っていないはずなのだから。
「あ、そっか……エイミー、貴方の名前だよ」
「何か思い入れでもあんの? 昔猫飼ってたとか言う話は聞いてないけど」
「うん、ちょっとね……じゃあエイミー、またねっ!!」
あの猫は自分が魔法少女になるきっかけになった猫。目の前でトラックに跳ねられて重傷を負った猫を助けるためにまどかは魔法少女になったのだった。
でも、奇跡も魔法も無くたって、守れる命がある。まどかはそれが分かっただけでも嬉しかった。
「みんな、みんな私が守ってあげるから……」
「ん、何か言った?」
「うっ、ううんっ!!!! ただの独り言」
「……さて、ここで本日の朝の会を始めたいところですが、その前にっ。皆さんはプリンを食べるときはどうやって食べますかっ!!!!??」
また始まったよ……クラス中がどんよりなる。朝のけだるい雰囲気が加速した。次の授業は何だっけ、うわ数学だよ……
「え、え〜と……普通にふた開けて食べますけど」
「そう、その通りですっ!!! わざわざ皿の上に落としてカラメル崩しながら食べるなんて洗い物が増える上に上品ぶった食べ方など言語道断、もし彼氏がそんなことでいちいち文句を言うようなら開口一番に別れてしまいなさいそして男子諸君はどうせ後片付けもしないくせに余計なところに拘って彼女に迷惑をかけないようにっ!!!!!」
大体最前列で生け贄になる男子は決まっている。ここで先生の期待する答えを出さないものなら、その場でチョークに類するもの
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