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ストライク・ザ・ブラッド 〜神なる名を持つ吸血鬼〜
蒼き魔女の迷宮篇
22.蒼き魔女の迷宮
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るとはいい度胸だな。どれ、ご褒美でもくれたやろう」

 そう言って、古城にデコピンを喰らわせた。

「痛ってェェェェ! それのどこがご褒美だ。ていうか、あれは俺がやったんじゃねぇ!」

「まぁ、ドMの古城にはご褒美だな」

「おまえも随分、派手な登場をしてくれたな」

 そう言って、今度は腹を殴った。

「ちょ、今は結構洒落にならないんだが……」

 倒れる彩斗に近くにいた優麻と友妃が駆け寄ってくる。

「……仙都木阿夜の娘。どうする、まだ続けるか?」

 優麻は彩斗を起こしながら、首を振る。

「やめておくよ。ボクにはもう、監獄結界をどうこうする理由はないみたいだ……」

「そうか」

 彼女は母の呪いから解放されたのだ。
 この事件は、ようやく終わりを告げる。
 ……はずだった。

「……“(ル・ブルー)”?」

 “守護者”が実体化する。優麻が、不安げに声を震わせた。
 顔のない青騎士が、全身の甲冑を震わす。

「やめろ、“(ル・ブルー)”!」

 優麻が悲鳴のように命令するが、青騎士の動きは止まらない。
 腰に提げていた剣に手をかけ、鋭く研ぎ澄まされた刀身を抜き放つ。
 古城と雪菜、友妃が那月を庇うように立つ。
 だが、次の青騎士の行動は予想を裏切ったのだ。

「優麻、あぶねぇ!」

 優麻の身体を庇うように立った彩斗の身体もろとも巨大な剣は、優麻の胸へと突き立てたのだ。

「……ユウ……マ!?」

 古城の途切れる声が聞こえる。

「……お母様……あなたは、そこまで……」

 彩斗は自分と優麻の身体に突き刺さる剣を魔力を使って粉砕する。

「わりぃ……な……ユウ……マ……」

 彩斗は力を使い果たし、その場に倒れこんだ。

「彩斗君!」

 少女の声が聞こえたがそれに応えることすらできずに彩斗は意識を失った。
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