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ストライク・ザ・ブラッド 〜神なる名を持つ吸血鬼〜
蒼き魔女の迷宮篇
22.蒼き魔女の迷宮
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それなら考えられる転移先は、友妃と那月を同時に始末できる攻撃ができる場所だ。
それは先ほどから行っている天井からの攻撃だ。
空間転移した優麻が姿を現わすとともに天井を破壊する。
「無駄だよ、それは幻影」
冷たい少女の声に優麻は身を震わせる。
先ほどまでいたはずの那月と友妃が姿を消している。
それは、友妃の“夢幻龍”の力だ。
再び、空間転移した優麻。
だが、その先に向けて、渾身の力を込めた、銀の槍が飛来する。
「う……! “
蒼
(
ル・ブルー
)
”──っ!」
避けきれないと悟った優麻が、自分の“守護者”に防御を命じる。分厚い甲冑の騎士が、交差させた両腕でガード。
「駄目かっ!?」
古城が投げた“雪霞狼”は本来の力を発揮できない。
「──いいえ、先輩。わたしたちの勝ちですよ」
華やかな笑みを浮かべて、雪菜が強烈な回し蹴りを槍へと叩き込む。
青騎士の腕を貫き、甲冑に包まれた胴を貫き、暁古城の胸元を抉った。
「馬鹿な……どうして、古城……」
ガラスが砕けるような甲高い衝撃波とともに古城の肉体はゆっくりと崩れ落ちる。
その身体を雪菜が抱きとめた。
「痛ェ……」
その言葉は間違いなく第四真祖のバカの言葉だった。
「おかえりなさい、先輩──」
「失敗……したのか、ボクは……」
平坦な口調で、優麻がぼそりと呟いた。
「そうみてぇだな」
優麻の隣で起きるのを待っていた彩斗が眠そうに呟いた。
「まぁ、でもよかったじゃねぇか、優麻」
「え?」
優麻は驚いた表情を浮かべて目を瞬いた。
「おまえはこれで自由だろ。あとは、優麻の好きなようにすればいい」
優麻はその言葉に微笑を浮かべる。
その笑顔はとても美しく、ラ・フォリアや友妃とは違って形で目を奪われてしまう。
「立てるか、優麻」
彩斗は立ち上がり、優麻に手を伸ばす。
「ありがとう、彩斗」
優麻が彩斗の手を掴み立ち上がる。
その柔らかな手に若干照れるのを隠しながらも古城たちの元へと近づく。
「……まったく、これだけの騒ぎを起こしておいて平和なものだな、おまえたちは」
古城の背後から、懐かしの声がした。
振り返るとそこには眠り続けていた南宮那月が立っていた。
「南宮先生、やっぱり起きてたんですね」
雪菜が安堵したように言う。
「まさか……寝たふりしてたのかよ……汚ェ」
古城が不満たらたらの目つきで、那月を見上げる。
「力を温存していたのは事実だがな。第四真祖の眷獣の力をまともにくらったんだ。いくら私でも無傷で済むわけがないだろう……まったく恩師に手を上げ
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