最速の魔女
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ナに「根岸が本当のことをしてくれるみたいだ」と言ったら、一緒に来てしまってな」
それではすまされないのですが。
「根岸少・・・大尉。これだけの人数はまずいと思います」
「颯。もういいよ、もう騙せないから」
もう無理だよ。私たちはやり過ぎた。その埋め合わせが今回来てしまったにだけのこと。遅かれバレることなのだから。
「わかりました」
「そろそろ、本題にはいってもらえるかしら」
「そうですね。それでは改めて私のことを教えましょう。私は現扶桑海軍機密航空団119航空隊隊長根岸理恵少佐です。それで、彼女が副官の里山颯大尉」
「少佐!階級まで教えなくても!」
「もう私の階級はほとんどの人が知っているみたいだから隠しても意味がないの」
機密航空団のことも言ってしまった以上、私たちは軍の上層部に逆らったも同然。なら、すべてを教えてしまった方が楽なのかもしれない。
「坂本さん。私のことをよく知っているようでしたね」
「それはだな、お前とは一度会っているのでな。そのときのことを覚えていただけだ」
そう言うことなんだ。でも、一度で私のことを覚えるなんて凄い記憶力ですね。
「私も知っているわよ。最速の魔女こと根岸理恵少佐。ネウロイの撃破数は320機で現役の魔女で最多らしいわね」
そんなことも知っているんだ。
「14歳ながら、部隊を任される扶桑の巫女なんだってな」
凄いことを知っているんだね。
「はぁ、私はなんのために正体を隠していたのやら」
「少佐!本音は禁物です」
「だってさ、ワタシのことはなんでも知っているし〜」
「私から言わせてもらえれば、知らない方が不自然なのですが」
私を知らない方がおかしいってどういうこと?
「根岸少佐。これはどういうことだ!」
??
「119特務。カールスラント防衛戦において、陥落になりそうなときは早期撤退せよ」
あ〜、そう言えばそんな指示もあったっけ。でも言い回しがめんどくさいよね。「陥落になりそうなとき」って言うのがとくにわかりづらい。
「お前たちはあの戦い、すぐに撤退したというのか!」
何をいってるんですか?私たちは何度も ネウロイに向かっていったというのに。
「のこのこ逃げたと言うのか!」
「そんなわけないでしょ!!!」
気が付くと、私は怒鳴っていた。
「あのとき私は、私たちは最後まで戦った。初めて上層部に逆らってまで!!!」
私は一呼吸をすると、バルクホルン大尉を見て、
「それで、私の妹は死んだのよ!!!」
「「「えっ!」」」
颯以外はかなり驚いている。それにしても、私がここまで感情的になったのはいつ以来かな?
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