暁 〜小説投稿サイト〜
SAO 〜冷厳なる槍使い〜
SAO編
第二章  曇天の霹靂
7.打ち砕かれる自信
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れたこの世界で一緒に暮らしているなんて。
 瞬間、脳裏に浮かんだのは共に過ごしてきた三人。
 あの娘たちと同じ空間にこんな男が存在するなどと、そんなこと。

 ――許す訳にはいかない……!

「……っ」

 その考えに至ると同時、反射的に俺はPoHに向けて槍を構えていた。
 殺せるのか、などという考えは無かった。ただ、この男が《敵》だということが俺の中で確定した。

「くく。まあ、見た感じそうなるだろうとは思っていたがな」

 向けられた穂先にも動じず、あくまでも自然体を崩さないPoHは、不意に虚空を数度、右手で触れた。
 そして次の瞬間、俺の眼と鼻の先にシステムウインドウが現れた。


【PoHから 1vs1デュエルを申し込まれました。受諾しますか?】

【Yes/No】


 決闘(デュエル)申請?
 PoHを見ると、「これが望みだろう?」とでも言うかのような笑みをフードの影から覗かせている。
 しかし、俺の頭は逆に僅かに冷静さを取り戻していた。

 ――どうする? どうすればいい?

 PoHという男は危険人物である。それは俺の中で確定した。
 だがこの決闘を受けることの意味は?
 決闘のモードは申し込まれた側が決定する権利を持つ。
 プレイヤーを殺すことを異とも思わない男だ、恐らくどちらかの死によって勝敗が決まる《完全決着モード》での俺の受諾を望んでいるのだろう。
《初撃決着モード》や 《半減決着モード》での勝敗など、この状況では意味が無いからだ。

 しかしそれは、俺が《死合い》をする――《人を殺すことを受け入れる》という意味に他ならない。
 確かに俺は武術をずっと学んできた。だがそれは自分の信念を貫く強き心を鍛えるという精神修養としてだ。
 実際に命を賭けた勝負をするなどと……。

「――そういえば」
「?」

 ふと聞こえた呟きに、俺は視線をシステムウインドウから眼前の男に向ける。

「随分と可愛い娘たちを侍っていたじゃねぇか」
「!?」

 それが、ルネリーたちのことを言っているのだとすぐに解った。
 だが、どうして此処で彼女たちの話が出る?

「さぞ……死ぬときは良い声で鳴いてくれるだろうなぁ――」
「――!!」

 その言葉が聞こえた瞬間、俺はダンッ!! と叩きつけるようにYesボタンとオプションの《完全決着モード》を選択した。
 ウインドウの表示が【PoHとの1vs1デュエルを受諾しました】に変化する。

「ハッハ」

 その下に表示された六十秒カウントダウンの数字が減る様を見て、PoHが嗤った。
 俺らしくもない一時の感情に身を任せたかのような行動。
 単純な挑発だということは理解していた。
 だが、万に一つでもこ
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