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緋弾のアリアGS Genius Scientist
イ・ウー編
武偵殺し
25弾 ファーストキス
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あたしが腕時計の針を狂わせてたこと」
「もちろん。ちなみにまだ直してないけどな。時間なかったし」
理子との温室での密会の時、理子はわざと俺の腕時計を壊した。
そして理子は修理を口実にそれを持ち帰り、細工を仕込んだ。
そのせいで俺はあの日、7時58分のバスに乗り遅れて――――
「何もかも……あんたの計画通りだったってわけね……!」
「んー。そうでもないよ?予想外のこともあったもん。チャリジャックで出会わせて、バスジャックでチームを組ませたのに――――ミズキがアリアとくっつききらなかったのは、計算外だった。ミズキがそこまで去年の夏のことを引きずってるとは思わなかったもん」
「黙れ」
俺は考えるよりも早く、拳銃を抜いて安全装置を外し、理子の頭部に照準を合わせていた。
「くふふ。怖い怖い。でもかっこいいよ。ミズキは怒ってる顔も素敵だね」
「それ以上ふざけるなよ、理子。去年の夏――――キンジが死んだあの日のことは、俺にとって
禁句
(
タブー
)
なんだ。お前だって知ってるだろ?」
「そうだったっけ?理子忘れちゃったぁー。なーんて、本当は知ってて言ったんだけどね。それにしても、キンジもキンジでかっこよかったし強かったよねぇ。理子、最初はアリアはキンジと組ませようと思ってたもん」
ふざけた態度でキンジのことを話し続ける理子に、俺の中の何かがキレそうになってるのが分かる。
これは俺の弱点だ。
キンジのことになると、俺は冷静でいられなくなる。
「くふ。ほらアリア。パートナーさんが怒ってるよぉー?一緒に戦ってあげなよー!」
理子。さすが、怪盗リュパンの4世だな。
ここもまた、お前の筋書き通りなんだろ――――!
「ミズキ。何でキンジは死んじゃったんだろうね。あんなに強かったのにさ。一体、誰のせいだったんだろうね」
「やめろ!」
「ミズキ!理子はあたしたちを挑発してるわ!落ち着きなさい!」
「これが落ち着いていられるか!」
これ以上、キンジの話をされるのは、耐えられない!
衝動的に、俺が拳銃を握る右手に力を込めた瞬間。
飛行機がまた、ぐらり、と揺れて。
「!」
「おーらら♪」
気が付いた時には、俺の手から――――拳銃が消えていた。
がしゃん、がしゃ……と、虚ろな音を立てて、銃は真後ろの床を滑って行く。
見えたのは、こっちに小ぶりな拳銃――――ワルサ―P99を構えた理子の笑顔だった。
「ノン、ノン。ダメだよミズキ。今のお前じゃ、戦闘の役には立たない。なにせお前は、去年の夏のあの時以来――――」
「やめろ!」
次の瞬間、理子が何を言うのか反射的に理解した俺は、その言葉を遮ろ
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