暁 〜小説投稿サイト〜
緋弾のアリアGS  Genius Scientist
イ・ウー編
武偵殺し
25弾 ファーストキス
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リアを見る。

「プロローグを兼ねたお遊びよ。本命はオルメス4世――――アリア。お前だ」

 その眼は、俺の知ってる理子の眼ではなかった。

 獲物を狙う、獣の眼だ。

「100年前、曾お爺様同士の対決は引き分けだった。つまり、オルメス4世を(たお)せば、あたしは曾お爺様を超えたことを証明できる。ミズキ……お前もちゃんと、役割を果たせよ?」

 獣の眼が、今度は俺に向けられる。

「オルメスの一族にはパートナーが必要なんだ。知ってるだろ?曾お爺様と戦った初代オルメスには、優秀なパートナーがいた。だから条件を合わせるために、お前をくっつけてやったんだよ」

「俺とアリアを近づけたのは計算通りだったってわけですねわかります」

「そゆことっ」

 理子は再びいつもの軽い調子に戻って、くふ、と笑った。

 こいつ。

 このバカ理子を――――演じてたみたいだな。今まで。ずっと。

「ミズキのチャリに爆弾を仕掛けて、わっかりやすぅーい電波を出してあげたの」

「そんで、マヌケなアリアはそれにあっさりと引っかかったと。つーかそれ、アリアが万が一気付かなかったら俺死んでんじゃん」

「まあミズキなら1人でも何とかできたんじゃないかな?」

 理子が可愛らしく首を傾げる。いくら可愛いくても許さねえからな。

「それに、もしミズキが死んじゃっても別の人をアリアにくっつければいいだけだし」

「つまりお前は俺を友達として認識してなかったんだな?なら先週貸した『リトルバスターズ!』を今すぐ返せ」

「それは無理ー。何故なら今理子の手元に無いから。理子、ほとんど手ぶらで来ちゃったんだよねー。それに、理子はちゃんとミズキのことを友達だと思ってたよ?ミズキが死んだら毎日お墓参りに行ってあげるつもりだったよ?」

 どの口が言うんだこの薄情者。

「……まあいいか。結局そこのマヌケなアリアが気付いてくれたわけだし。結果オーライだな」

「誰がマヌケよ!?」

 俺が何気なくアリアをディスると、今までまた空気になって会話に入れなかったアリアがここぞとばかりに入ってくる。今回は邪魔しない。

 俺が黙るのを見て、再び理子の方を向いて睨みつけるアリア。

「……あんた、あたしが『武偵殺し』の電波を追ってることに気付いてたのね……!」

「そりゃ気付くよぉー。あんなに堂々と通信科(コネクト)に出入りしてればねぇ―。でも、ミズキがあんまり乗り気じゃないみたいだったから……バスジャックで協力させてあげたんだぁ」

「バスジャックもあんたの仕業だったのね……!」

 いや、理子が『武偵殺し』だったんだからそりゃそうだろ。それでもオルメス4世なのかアリア。

「ミズキはもう気付いてるよね。
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