暁 〜小説投稿サイト〜
IS【インフィニット・ストラトス】《運命が変わった日》
【第393話】
[3/3]

[8]前話 [9] 最初 [1]後書き [2]次話
な表情の鈴音。


「髪型だけじゃなく、普通に全部可愛いぞ?」

「〜〜〜〜!? ば、ばか……。 て、てかいつまでも下に居たらおかしく思われちゃうわよ!」


 確かにそれはごもっともかも――とはいえ、キスもしたいと思ったりするが、やはり諦めるか……てか、キスのし過ぎで色々おかしくなってるな、俺。


「そうだな、んじゃ、箸ありがとうな」

「べ、別にいいわよ。 ……あ、ひ、ヒルト?」

「どうした?」

「……ぅぅん、何でもない」


 何か言いたそうにする鈴音を不思議に思いつつ、テーブルの下から出て箸を置くと鈴音は何故か出てこない。

 不思議に思い、下を見ると何故か顔が赤いまま俺を見ていた。

 ジェスチャーで下に来てと合図する鈴音に促され、また下に入り込むと――。


「どうした、鈴音?」

「ん、んとさ……。 ……うぅ、何でアタシから言わなきゃいけないのよ……」

「?」


 言いたい意味がわからず、疑問符を浮かべていると、意を決した様な表情を浮かべ、鈴音が急に俺の胸ぐらを掴んだ。


「な、なん――んむっ!?」


 そのままグイッと引っ張り寄せられ、鈴音の唇に俺の唇が触れる。

 唐突なキスだったが、前回同様、柔らかなその唇の感触に酔いしれ、そのまま俺は何度か啄む様に唇を重ね、鈴音の唇を堪能する。

 食堂内は笑い声が絶えない中、俺と鈴音が机の下でキスをしてるというこの状況、妙な高揚感が内から出てくる感じだった。

 唇を離すと、赤い顔の鈴音が――。


「……あ、あんたのせいだからね。 こんな所でキスしたくなったの」


 それだけを言って、机の下から出ると、鈴音は座り直した。

 流石にいつまでも下に居ては、他の女子に見つかると「有坂君が凰さんのパンツ覗いてる」という噂をされる可能性が高い。

 俺も机の下から出ると、何事もなかった様に振る舞いつつ、食器を片付けると――。


「さ、さて、先に俺は戻るかな」

「そ、そうね。 ……バカ……」

「ははっ、んじゃ鈴音、またな?」

「ぅ、ぅん」


 短く鈴音はそう返事をすると、また食事に戻っていった。

 俺はトレイに食器を載せ、軽くさっきのキスを思い出すと唇に触れる。

 ……何だかんだでキス魔だな、俺。

 そう思いつつ、食器を食堂のお姉さんに渡してお礼の言葉を告げ、寮の食堂を後にした。
[8]前話 [9] 最初 [1]後書き [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2025 肥前のポチ