第二十三章
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た為に脅迫にも近い形となって許された。彼等は筑紫の担ぎ込まれた手術室の前で集まり相変わらず抗議を続けていた。
流石に病院の中なので拡声器は使わない。しかし口々に言うのだった。
「入院しても許さないぞ!」
「出て来い筑紫!」
「絶対に逃がさないからな!」
「いい加減にして下さい!」
「何なんですか貴方達は!」
その彼等の前に泣いて出て来た一組の男女がいた。どちらも初老と思われる歳である。その二人が彼等に対して言ってきたのである。
「うちの息子は死にそうなんですよ!」
「それで病院にまで抗議しに来るんですか!鬼ですか!」
「貴方達は誰ですか?」
岩清水は落ち着いた顔でその二人に対して尋ねた。
「一体」
「筑紫博の父です」
「母です」
二人はこう名乗ってきた。
「それで筑紫商事の社長です」
「副社長です」
「悪辣漢の親だ!」
「親が出て来たぞ!」
だが岩清水達はその二人も取り囲んだ。そのうえで彼等に対する攻撃もはじめたのであった。
「人殺しの親だ!」
「子供に兎を殺すように教えたんだな!」
「屑!」
「犯罪者の親だぞ!」
彼等は二人も糾弾する。そうして何処までも追い詰めていくのであった。
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