第三章 異変
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もこんなところまで放射能が飛ぶなんて、核兵器は全く侮れないな。気を付けないと。
「セイマ、処分するのは勿論だけど、この植物がどういう風に育っていくか見てみたいよな」
「んなわけないだろ恐ろしい。治療不可な毒物振りまく個体が出来たらどうする」
「それは恐ろしい」
「だろ? だったらさっさと処分するのが得策だって」
「でもな。ミカドはちょっと気になるだろ、生みの親として」
「ミカド、こいつに耳貸すな。ちょっとイケメンだからって肯定するなよ」
「理由になってないぞ。大丈夫かセイマ」
「お前に言われたくない」
「……どうしたミカド、ぼーっとしてるのか」
「ガスマスク越しじゃわかんねぇな」
……あぁ、そうだった。
「……ミカド?」
私は無意識に視界が切り替わり、薄明るい灰色の曇り空を仰ぐ。一瞬の浮遊感はどこか気持ちが良かった。
「――――ミカドっ!!」
……すっかり忘れていた。
夜明け前、部屋の窓を開けてしまっていたことに。
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