銀髪ふぇち
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「う〜ん……、おれもイングズみたいな金髪がよかったなぁ?」
「何を云い出すんだ、ルーネス」
「だって、オレの髪って下手すりゃじーちゃんばーちゃんと同じような色だろ、お年寄りでもねーのにこれって……どう思うっ?」
「 ────確かにその若さで珍しくはあるが、私は然程気にならない」
「さほどって……、じゃあ少しは気になるって事だろ?」
「……悪い意味で気になる訳じゃない」
「この際はっきりしてくれよ、いいのか悪いのか、どっちなんだっ?」
「 ────いいに決まってる 」
「へ、マジで? 聞き間違いじゃない、よな?」
「 あぁ、……しかし何を今更そんな事を気にしているんだ」
「だってさ……何か視線感じるんだよ。町とかじゃ特に……、店とかいるとさ?」
「気にし過ぎだ。────むしろ、羨ましがられていると思えばいい」
「うらやましいか? この年でこんな髪!……オレ小さい頃、同じくらいの年の女の子に『ルーくんの髪、おばあちゃんと同じ色〜』とか云われた事あってさ……、それで男子にもからかわれたり────ハクハツやろーとかってな。……その頃はあんま気にしてなかったけど、最近妙にその時のこと思い出しちまうんだよなぁ」
「お前もようやく、外見を気にする年頃になったという事じゃないか?」
「それからかってるだろ、これでも割と悩んでんだよ!……どうにかして染めらんねーかなぁ?」
「やめておけ、せっかくの綺麗な髪を──── 」
「 へ? 」
「いや、………何でもない」
「うーん、いっその事イングズみたいに短くしてさっぱりしちまお〜かな。伸ばしたままわざわざ髪結んだりすんのって考えてみりゃ面倒だよなっ?」
「そういえば何故、その髪型が定着したんだ」
「母さんがさー、伸びてきたオレの髪いつの間にか切ってくれなくなったんだよ! 何か"勿体なくなってきた"とか云ってさ? 意味わかんねーよなぁ!……それで伸びた髪ジャマんなってきて、結ばざるおえなくなったんだよっ」
「そうか………(母君の気持ちが、判る気がする)」
「 ────あ、そっか、別のとこで切ってもらえばいいんだ! けど、いつも母さんにやってもらってたから金払って切ってもらうの抵抗あるんだよなー……。そうだ! イングズ、オレの髪切ってくれよ! 適当に短くしてくれりゃいーからさっ?」
「 ………それは出来ない相談だ」
「何だよぉ……、じゃいいや! 自分でやるっ。ハサミどこかな〜? 宿屋の主人に借りてくるか!」
「待てッ。大体さっきから聴いていればルーネス、お前は
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