SAO編
第二章 曇天の霹靂
5.積み重ねた自信
[3/7]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
昨日、俺たちが夕食をとっていた時に、彼らもまたこのログハウスへと訪れた。
久しぶりの女性プレイヤーとの遭遇だと、まずラピリアさんがルネリーたちとすぐに仲良くなった。
その後、ラピリアさんの紹介もあり明るい性格な男性陣とも打ち解けた。
彼らは全員が大学生だという。
とはいえ大学は違うし、SAOを始めるまで接点は無かったのだが、何度かクエストやボス戦の臨時 パーティーで一緒になり、気の合った仲間が一人二人と増えていき、今の状態となった。
ただ、ポーさんだけは、知り合いから今回のレベリングに連れて行ってあげてほしいと頼まれて急遽参加したらしい。
パーティーの平均レベルは36。俺たちの平均レベルより三つ下だが、ギリギリ此処の安全マージンは取れている。
一週間以内には行われる今度の二十九層ボス戦へ参加するために、最低でも40レベルにはしたいと言っていた。
「これから行くのかい?」
居間の暖炉の前に置かれた揺り椅子にどっしりと腰掛けたノリダーさんが訊いてくる。
「はいっ。そうですよー」
両房の金髪をふわりと浮かしながら、にこやかにルネリーがそれに頷いた。
「今日はどっち行くの?」
「《巣》の西側ですよ。い〜っぱい狩るつもりですっ」
「うへぇキツそー……でもそっかー、わたしたちは《巣》の北側に行こうかって話してたの。運が良ければ卵が手に入るかもだしね」
レベリングスポットである《ハルピュイアの巣》は、東西南北の小エリアに分かれている。
ルネリーが答えた《巣》の西側は山岳の谷底になっていて、上空から数多のハルピュイアが襲ってくるエリアだ。他のエリアと比べてモンスターが多く湧出も早いのでその分危険ではあるが、逆を言えば短時間で多くの経験値を得ることが出来る。俺たちの安全マージンは十分に取れているので、命の危険はないと踏んでいるし、実際アルゴにもそう言われた。
《可能な限りの安全を踏まえた効率の良いレベリングスポット》という矛盾を孕んだ俺の要望に出来る限り応えたと彼女は言っていた。
そしてラピリアさんたちが行くという《巣》の北側は、俺たちとは逆に山岳の頂上だ。辿り着く道すがらには一部ロッククライミングをしなければならない険しい場所があり、落ちれば死は免れない。しかし街の雑貨屋で買えるロープがあれば、それを命綱にすることで問題無く通り抜けることは可能だ。
山の頂上である此方は、実際に大きな鳥の巣のような枝葉の集まりが至る所にあり、その巣では確率は僅かだが稀に《ハルピュイア・エッグ》というA級食材アイテムが手に入る。
が、その卵を護るマザー・ハルピュイアは他よりも格段に強く、その分ドロップアイテムも良い物が出る。
《巣》で狩るならば、数なら西
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ