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遊戯王GX−音速の機械戦士−
―勇ましき戦士達―
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イルを防ぐことは出来ず、そのまま爆散してしまう。

「…………」

遊矢LP2000→1300

 なんの抵抗もなく《連弾の魔術師》が破壊されたことを、もう俺には打つ手はないと考えたのか、竜騎士の顔が喜びの表情で歪む。……自分に訪れている変化にも気づかずに。

「トドメだ! バットでダイレクトアタ――ッ!?」

 確かにもう俺には打つ手はない。もう何か手を打つ必要がないからだ。竜騎士の攻撃宣言とともに、竜騎士のフィールドにいた三体の《バット》や合計四体の魔術師たちが消えていき、そこで竜騎士も自分の身体の変化に気づいた。

 ――自分の身体が足から消えている、ということを。

「何故だ! 何故だぁ! ……何故私が、敗北しているんだ……?」

 この世界で身体が消滅していくということは、それは即ちデュエルに敗北したということ。竜騎士は何故自分が敗北したかも分からず、身体が消えていきながらも何故、と疑問の声を呈し続けていく。

「……装備魔法《インパクト・フリップ》の効果。このカードが墓地に送られた時、お互いにカードを一枚ドローする」

 《連弾の魔術師》に装備された《インパクト・フリップ》の第三の効果。このカードが墓地に送られた時に、お互いにカードをドローするという、二つ目の相手のデッキトップを墓地に送る効果では無いにしろ、あまり扱い易い効果とは言えない効果だ。だが、強制効果でドロー出来ないプレイヤーは、その時点で、デュエルから敗北することになる。

 ……竜騎士は引けなかったのだ。《インパクト・フリップ》の第三の効果による、ドローを。

「何故……何故だぁぁぁあ!」

 《インパクト・フリップ》の効果の説明をしても、受け入れることが出来なかった竜騎士が叫びながら、自身が駆る《騎竜》を俺たちの《漆黒の闘竜》に向けて飛翔させた。……自分が消える前に、体当たりで一緒に死ぬつもりか……!?

「避けてくれ、リリィ!」

 彼女も事の重大さは分かっていたようで、急いで俺たちの《漆黒の闘竜》は《騎竜》から離れていく。俺がデュエルをしていた今までとは違い、きちんと態勢を整えていなくては、吹き飛ばされてしまうほどのスピードで。だが、元々《騎竜》は俺たちの《漆黒の闘竜》よりもスピードが上であり、竜騎士も文字通り死ぬ気で操縦しているためか、どんどんと差が詰まっていく。

 ……だが、あわや「駄目か」と思って瞬間、俺たちに迫って来ていた《騎竜》が、どこかからか現れた無数の剣に串刺しにされると、その行動を停止して地上に墜ちていった。

「何故、だぁぁ……」

 ――最期までそう呟いていた竜騎士の声が耳に届いたが、突如として起こったその出来事と、飛翔する《漆黒の闘竜》に掴まっていたせいで、俺は全く事情を掴むことが出
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