合宿編
十九話
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た事など始めて知った。そう言えば会った時やたら喜んでいたなぁ、と今更ながら思い出したけども。
「じゃあアレクもDSAAに出るの?」
「……ディメンション・スポーツ・アクティビティ・アソシエイション?」
「十歳から二十歳の人が参加出来る全管理世界から選手が参加する公式魔法戦競技会トーナメント、インターミドル・チャンピオンシップだよ。ヴィヴィオ達は今年から参加資格があるから出るって。私とエリオくんもルーちゃんのセコンドにつくんだよ」
また飛んだ問いにアレクはついて行けず、そうなの? と取り敢えずエリオに視線で問う。
「うん。でも、安全の為にCLASS3以上のデバイスを装備していなきゃダメなんだけど、アレクは持ってる?」
「いんや、CLASS3どころかデバイスなんて影も形も無いから……俺には関係無いな」
デバイス無いなら話にならんから終わり、と思うアレクだったが、此処に居る人たちは感覚が全く違った。
「じゃあ折角だし作ろうか」
「……作るぅ?」
無ければ作成すればいい、そんな思考を地で行く人達だった。
「真正古代ベルカ式はそんな簡単に作れるもんじゃぁ……」
一応、アレクも作成見積もりをした事があり、困難だということは知っている。なので、ぽんと作ると言われても、全く信じられないし、高価なものは頼みたくない。
「大丈夫だよ。はやては――――頼む所は真正古代の所だし、パーツも余ってる筈だよ」
「いえいえ、デバイス買う金ないんで」
「ううん、お金なんていらないよ」
「いえいえいえいえ、そんな高いもん貰えませんって」
「そんなに高いかなぁ? アレクは幾らくらいだと思ってるの?」
高給取りめ、と思いながらもアレクは見積もり金額を教えると、フェイトは形良い眉を秘かに曲げた。
流通している管理局とは違い、一般店舗では仕入れた在庫や組み込まれたパーツで値段が上下するが、一桁増えるほどに高額なのは些か可笑しい。作製が困難だとしても、それはあくまで作成側の問題であり、試行錯誤の負担を全て客に求める事は間違っている。
それに、桁が増える程だと、悪徳商売等の可能性も考えられる。第一、全てをワンオフで作る必要など全く無い。
「……そのお店の住所を教えてくれる?」
「へい? いいっすけど……?」
アレクは記憶に残った大まかな住所を教えながらも疑問に思う。なんでこんな事訊くんだ? と。
後日、アレクが偶々その店の前を通りかかった時、この質問の意味と結果を知るのだが……それはどうでも良い話であろう。
「それでアレク、デバイスだけど」
「へ?」
話戻んの!? とアレクは驚くが、出来る女は切り替えが早く、物事も忘れないものだ。それにヴィヴィオが気に掛ける男の子であるので、フ
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