アリス・イン・ザ・アンダーワールド
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密集していて、眉毛はなく、不自然なほど巨大な眼球は獲物を見つけたと言わんばかりに獰猛で暴力的な光を宿している。
手にはパチパチと燃え盛る松明と鈍い色を放つ肉厚の野太刀が握られていた。
ファンタジーによく出てくるゴブリンと言うべき容姿を持ったやつが三匹。
ドロリと重い悪意を持った視線をこちらに向けている。
「俺たちゃぁ……運がいい。ちょっと貧相だが顔は絶品なイウムの牝を見つけたんだ。ちょーっと楽しんでから売っちまおうぜ!」
「げひゃひゃひゃ! 壊れなきゃいいがなぁ!」
そんな下品な視線に晒されたユウキは毅然とゴブリン達を睨みつける。
「ボ、ボクはリン以外に身体を許す気はないよ!」
ユウキがそう言うとゴブリン達は笑うのをやめ、俺に視線を移した。
そして、悪意の篭った表情でニヤリと笑う。
「男はさっさと殺そうと思ったが、気が変わった。お前は生かしといてやる。彼女はどうなるかはわからんがなぁ!」
下劣な野郎が。
しかし武器がないとなるとどうするか。相手の練度にもよるが、少なくとも殺気は一人前。
そこまで考えた時、ユウキが近くに寄ってきて耳元で囁いた。
「ボクが剣になるから後は頼んでいい?」
「剣になる?」
足を持って振り回せと?いや、冗談だが。
剣に変化するのか?
「うん、だからボクを使って?」
「……わかった」
この状況なら是非もないか。
頷いて手を繋ぎながらユウキを隠すように背中にかばう。
……どんな武器になるか聞いてないが大丈夫か。
「最期の挨拶は終わったかぁ?」
律儀に待っていたゴブリン達が一斉に笑い出す。
確かに末期の会話を待っていた方が相手に恐怖を与えられるだろうが……相手を倒しうる力を持つ相手にはその慢心が命取りになる。
「ああ……作戦会議は終わったよ」
「なに……?」
ゴブリンが揃って間抜けな顔で首を傾げた瞬間、ユウキの滔々とした声が響き渡った。
「システム・コール! シェイプチェンジ、ヒューマントゥソード! バージョン、デュアルソード!」
諸に英語なのだが……いいのか。
俺の手の中にあった柔らかいユウキの手がその呪文を唱え終わった時、形が変わっていき、感触が硬質化した。
そして、ユウキの神聖術詠唱に釣られて寄ってきたゴブリンを切り裂く。
手に感じる生々しい感触とともにゴブリンは汚らしい悲鳴をあげ、そのまま崩れ落ち、次の瞬間砕け散った。
軽く剣を振るって付着してるであろう血を飛ばすような動作をすると二本の剣を見る。
黒曜石を切り出したような暗紫色で透き通った両刃を持ち、柄は黒色。シンプルながら見事な装飾が施されていた。
松明の炎に照らされ
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