【ゼロの使い魔】編
015 3つの名前(かお)を持つ女
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つと、ミス・ロングビルは──マチルダさんはまるで信じられないものを見る様な目で見てきて、しきりに──自分にあてがわれた部屋なのに辺りをキョロキョロと見回す。
「……ハーフエルフがどうでも良いって…あんた今の聞かれていたら異端審問に掛けられるよ」
「大丈夫大丈夫。予め耳≠ヘ潰してある」
「そういう問題じゃなくてね…はぁ、あんたと話してるドッと疲れるよ」
「それはそれは、お疲れさまとでも言っておこう」
「あんたの所為だよ!」
何か睨まれながら怒鳴られた。何と無く理由は判るとして、それはそれでも割かしショックは受ける。
閑話休題。
「さて、これからどうするんだ?」
「質問返しはマナー違反承知で逆に聞くけど、あんたは私の事を知ったけど一体どうするんだい?」
ぶっちゃけ、納得のいく説明は聞けたので霧≠フバインドからは解放してある。それでもまだマチルダさんが動こうとしない理由はまだ杖を返してないからだろうか。
「ぶっちゃけるとここだけの話、貴女がこの学院に手を出さないなら俺はどうこうする積もりは無い。……て言うか、貴女の犯行計画を聞いたから後で俺が外壁の強度を補強するから、多分もう破壊は出来ないと思う」
「……そうかい」
マチルダさんは苦虫を噛み潰した様な面持ちで呟く。その顔を見てると、ティンと不意に天敬が舞い降りて来る。
(……あれ? もしかしたらあの計画≠ノ引き込めるかもな)
聞いた話に依るとエルフは尖り耳らしいが、そのエルフ特有の尖り耳ももどうにか出来そうなのもある。
「これは提案だ。……マチルダ・オブ・サウスゴータ、貴女をスカウトしたい」
「スカウト? 一体全体、私に何をやらせようってんだい?」
徐に口を開いた俺に、マチルダさんは訝しんだ様子で口をあんぐりと開けて俺の真意を問い質してきた。
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
マチルダさんとのあれそれから数日経ったある日。結果から言ってしまえば、マチルダ・オブ・サウスゴータをスカウトする事が出来た。
「さて、明日はどうするかな」
ルイズに召喚されてほぼ2週間が過ぎた。召喚されて2回目の虚無の曜日を翌日に控えた今日、俺は明日の休日の予定について頭を悩ませていた。
「あら? サイト?」
「ユーノか丁度良かった」
見聞色≠フ範囲内に入っていたユーノが話掛けて来たのはその時だった。……ユーノ──円とも、いずれは腹を据えて話さなければならないと思っていた。……そういう意味では僥倖だったのかもしれない。
「私に何か……?」
「明日って虚無の曜日で授業は無いよな?」
「そうですね」
「明日2人でトリスタニアに行か
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