【ゼロの使い魔】編
014 虚無の曜日、王都にて その2
[3/4]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
バレッタ薬剤店】の店主をやらせて貰っている、しがないフリーの水メイジさ」
「初めまして、ミス。私の名前はルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエールと云います。……こうなるとは知らなかったとは云え、いきなり知人を拐かす様な仕儀になってしまい、本当に申し訳ありませんでした」
ルイズはずっと気にしていたのだろう、頭を深々と下げてバレッタさんに謝意を伝える。
「ほぅ君が。……とりあえず、貴女の謝罪についてはサイトが代理≠置いてってくれて、特に何の問題も無く店も回せたから私からは特に言う事は無いよ。……でも、君がそれでは納得出来ないのなら君の謝罪を受け取っておこう」
「……御容赦頂き、誠に有り難う御座います」
バレッタさんも、俺が代理≠置いておいた事が幸いしたのか、すんなりとルイズの謝罪を受け入れる。ルイズは緊張から解き放たれたのか、安堵の息を漏らしている。
「………初めまして。私の名前はタバサ」
「お初にお目にかかります。私の名前はキュルケ・アウグスタ・フレデリカ・フォン・アンハルツ・ツェルプストーと申します。彼──サイトとは今は@F人をやらせて貰っています。気軽にキュルケとでも呼んでくれて構いません」
「ほう、今は≠ゥ。……くくく、言っておくがサイトは相当モテるぞ? 私を始め、かなりの女性客から秋波を送られているからな。今じゃサイトの顔見たさに来る客も居るくらいだから、ウチの店は儲かって万々歳だよ」
「ふふふ、サイトがモテるのは学院でも一緒です」
キュルケはキュルケで俺の外堀を埋めるかの様に挨拶をするが、キュルケの発言にバレッタさんは目を光らせながら食い付いた──食い付いたのは良かったのだが、同時にスルー出来ないセリフを溢した。
「ちょっと待ってくれ、バレッタさんって俺の事──」
「好きだ。それに愛してるが、それが何か?」
俺はバレッタさんの言葉に唖然とする。
「……てっきり俺はバレッタさんから見たら、只の若い燕かと思ってたよ」
「くくく、女の身体は──それも純潔は只の若い燕にやるほど安いものじゃあないさ。覚えておくといい。……まぁ、あの時は恥ずかしかったから給金の代わりなんて方便を使ったがね」
ピシッ、と薄氷に皹が入るような音がした。……確かにバレッタさんの初めて≠フ男になったのは俺だが、その発言は時と場合を考えて欲しかった。……ルイズとキュルケは2人で仲良くバレッタさんの発言にキャパシティを超えたのか、フリーズしている。
「サイトどういう事?」
一番最初に意識を取り戻したのはルイズで、信じられない──信じたくないと云った表情で聞いてきた。
「ノーコメントで。……あえて言うなら、情欲を持て余したう
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ