【ゼロの使い魔】編
011 ヴェストリ広場での決闘 その2
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「……サイト、連れてきたわよ」
仮の主であるルイズと、モンモランシーがおそるおそると云った感じで声を掛けてきた。……モンモランシーを伴っているところを見るに、約束通りちゃんと連れてきてくれたようだ。
「モンモランシー!?」
「……ギーシュ、ルイズに連れられて来てみたらこれは一体どういう事よ?」
「これはだね……」
ギーシュはモンモランシーに俺と決闘する事になった経緯を──アルヴィーズ食堂でモンモランシーがギーシュにワインをぶっかけて去って行った後の事を所在無さげに説明した。
「──と云う訳なんだ。……ルイズも今まで馬鹿にして、すまなかったね」
「……別にいいわよ。私が魔法を使えないのは本当の事なんだから。……それに、どうせギーシュが私の事を馬鹿にしてサイトが私を馬鹿にした事を謝る様に言ったんでしょ?」
――ギクリ
「はは、どうやら主にはお見通しだったようだね。サイト」
「ははは……」
ルイズの正鵠を射た推察に俺は乾いた笑いしか返せない。
「モンモランシー……」
「ギーシュ、何よ?」
「本当に済まなかった!」
ギーシュはその場でモンモランシーに向かい、腰を曲げて──頭も下げて謝った。……ギーシュが頭を下げて数秒。ギーシュの謝意を感じたモンモランシーはつぐんでいた口を徐に開いた。
「はぁ、これに懲りたのならあんまり私以外の女にはちょっかい掛けない事。良いわね? ……それを約束出来るならさっきの別れ話の事は考え直してあげる」
「ありがとう! モンモランシー! 約束するよ!」
ギーシュとモンモランシーが寄りを戻したすぐ後。ギーシュがこんな事を、俺を推し測る様な事を言い出した。
「サイト、君の剣の腕は見せてもらった。次は君のメイジとしての腕前が見てみたい。もう一度、今度は決闘としてではなく模擬戦として僕と戦ってくれないか?」
「ん? 模擬戦? ……別に良いが」
断る理由が特に見つからないので、了承する。
SIDE END
SIDE ギーシュ・ド・グラモン
僕、ギーシュ・ド・グラモンはこのままトリステイン魔法学院を卒業したら、国の為に魔法衛士隊に入隊するなり、父上の後を継いで領主になるであろう兄上の元に就く事になったり、モンモランシ家に婿入りする可能性もあるだろう。……勿論それに非は無いが、このままで良いのだろうか≠ニ思う事もしばしば有ったりする。
「サイト、君の剣の腕は見せてもらった。次は君のメイジとしての腕前が見てみたい。もう一度、今度は決闘としてではなく模擬戦として僕と戦ってくれないか?」
「ん? 模擬戦? ……別に良いが」
サイトは僕のいきなりの申し込
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