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戦姫絶唱シンフォギア〜another of story〜
EPISODE2 覚醒の鼓動
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明できない。不思議に思う響は首を傾げた。


「・・・・さて、早く帰らないとな。未来も待ってるし、そのこの母親も見つけないと」

「あ、そうだった。お母さんが見つかるまでの間、ちょっと待っててね」

「うん!」


立ち上がり、梯子を降りようと歩き出した瞬間――――突然、悪寒が走る。そして聞こえる雑音。飛鳥は解いていた警戒心を再びMaxまで跳ね上げる。いきなり飛鳥の雰囲気と表情が変わったこと何かあると諭す響。


「・・・・オイオイ、今日は厄日か?」


呟きと同時に、空間に歪が現れ、そこから大量のノイズがあふれ出す。あっという間に何もできずに囲まれる三人。唯一の逃げ道である梯子はすでにノイズにより封鎖されてしまっている。おまけにまだ一時間も経過していない為降りたところでノイズがいる、どのみち逃げ場はない。

・・・・死。その一文字が、響の脳内によぎった。


「・・・・、飛鳥?」


頭に乗せられた温かい感触に響は隣の幼馴染を見る。その顔は――――笑っていた。


「言ったろ?もしもの時は、奥の手を使うってさ。今がちょうどその時だ」


覚悟を決めたように飛鳥は一歩前に出る。そしてそこから中心に向かって歩いていく。反射的に、響は手を伸ばす。まるで、行かないでと縋るかのように。

いや、実際そうだ。そんな顔で、こんなことしてほしくない。やっと会えたんだ。やっと笑顔を見れたんだ。やっと話せたんだ。それなのに・・・・こんなことで、全部失くしたくない!

――――生きることを諦めるな!

いつか聞いたその言葉が、響を動かす。胸に手をあて、深く深呼吸。そして・・・・

 少女と少年は、歌を歌った















反応を受け、現場近くにはヘリが飛んでいる。突如として検出された正体不明の波形とノイズの対処に駆り出された特異災害対策機動部二課の武装ヘリコプター、それに乗り込んでいるのは現在トップアーティストとしてその名を世界にとどろかせる風鳴翼とそのマネージャーである緒川慎二だ。全席についているモニターから、司令部で行っている波形の照合と解析の結果を待つ。


「まさかシンフォギアの反応まであるとは、なにか奇妙ですね?翼さん」

「まぁ…そうでしょうね」


興味ないと切り捨てんばかりの冷たい態度をとる翼。テレビで見るあの可憐な姿からは想像もつかないようなドライぶりにマネージャーである緒川でさえ苦笑してしまう。

 そんな中、本部からの結果がこちらの端末にも送信されてくる。一つは、自分も知るもの。だがもう一つに翼は弾かれたように食いつく。



『解析認完了。波形タイプS。カテゴリーEX――――エクスカリバー=B解析
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