第十一話 ハーレーの女その十一
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「あたしもな」
「その備えがあるから」
「菖蒲ちゃんと菊ちゃんもだよ」
二人にしてもだというのだ。
「ちゃんと下にはいてるよ」
「そうよね、私にしてもね」
「桜ちゃんだってな」
「下にははいてるから」
それぞれのスカートの中にというのだ。
「実際冷えるしね、はいてないと」
「そうそう、スカートって冷えるんだよな」
薊はこのことを苦笑いと共に話した。
「下から風が入ってきてな」
「スーースーーする感じでね」
「それがよくもあるけれどさ」
「冷えるのよね」
「だからどうしてもな」
「見えても困らない為にもだけれど」
「はくよな、スパッツなり半ズボンなり」
薊は苦笑いのまま話した。
「どうしても」
「そうよね、だから薊ちゃん達ははいてて」
「そうしたこともしないといけないからな」
「女の子でバイクは」
「そうはいないよ」
「実際かなり少ないわよ、そもそも確かにうちの学校バイクに乗ってもいいけれど」
このことは校則で決められている、だがそれでもだと言う裕香だった。
「それでも許可を得るのがね」
「色々手続きが面倒だからな」
「バイクは危ないから。自転車だと許可なくてもいいけれど」
「バイクはそうはいかないよな」
「そう、だから使用が許してもらえるにもね」
それ一つ取ってもだというのだ。
「手続きが複雑でね、しかも時間がかかるのよ」
「あたしこっちに転校するまでにかなり揉めたよ」
実際に、というのだ。薊にしても。
「揉めたっていうかそれで苦労したよ」
「許可を貰うにもよね」
「本当にな。そうして手続きが面倒だとな」
「どうしてもそれならいいってなるわよね」
「だよな、じゃあどうしても」
「ええ、うちの学校でもバイクに乗ってる人は少ないわよ」
「しかもその中でも女の子だとな」
どうなるかとだ、薊は言った。
「相当少ないし」
「しかもその中で戦える娘ね」
「やっぱり限られるよな」
「そうね、じゃあ」
「そうした娘を探すか」
「具体的にはバイクに乗ってて体育会系の部活に入っている娘かしら」
「そうなるな、そうした娘をあたるか」
薊は腕を組んだ姿勢で裕香に答えた。
「とりあえずは」
「そうね、それじゃあ」
こうしたことを話してだ、そしてでだった。
そうした相手から探そうとした、だがここで。
二人のクラスに菊が入って来た、そのうえで笑顔でこう二人に言ってきた。
「朗報よ」
「おい、まさかと思うけれどな」
「もう見つかったの?」
「そうよ、早速一人ね」
にこりと笑っての言葉だった。
「見つかったわよ」
「流石忍者でしかも探偵さんだけはあるな」
「探偵業は見習いだけれどね」
菊は明るい笑顔で薊に話した。
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