第十一話 ハーレーの女その八
[1/2]
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
「女子校生探偵、結構いいわよね」
「そうですね、漫画の主人公みたいで」
「推理部にも入ってるのよ」
忍術部以外にもというのだ、またの名を忍者研究会ともいうその部活以外にも。
「活動派よ、私は」
「ご自身で街を歩かれてですね」
「そう、探すタイプなの私は」
「エルキュー=ポワロとは違いますね」
「ポワロさんは動かないからね」
依頼者から話を聞き椅子に座ったまま推理していく、その禿げ上がった灰色の脳細胞で事件を解決していく。
だが、だ。菊はどうかというと。
「私は。お父さんもお兄ちゃん達もね」
「ご自身で歩かれてですね」
「そして見つけるタイプだから」
「忍者はそうなのですね」
「街の隅から隅までね」
「では後の四人の方々も」
「探してみようかしら」
「そうするのもいいかもね。けれど」
智和は菊が桜に話すことを聞いてだ、少し考えてからこう言った。
「自然に集まるかも知れないね」
「後の星も」
「北斗七星は一つ一つじゃないからね」
その八つの星達のことから考えての言葉だった。
「だからね」
「?っていうと」
「どういうことですか?」
「北斗七星は八つで一つだよ」
こう五人に話すのだった。
「だからね」
「後の四人もですか」
「四つの星も」
「うん、自然と集まってきてね」
そうしてというのだ。
「揃うかも知れないよ」
「そうですか、探すこともなく」
「自然に」
「そうかも知れないよ、そしてね」
智和は少女達にさらに話した、コーヒーを飲みつつ。
「焦らないことだね」
「焦らない?」
「そのこともですか」
「大事なんですか」
「この場合は」
「そう、何事も焦ったら駄目なんだ」
よく言われることをここでも言う彼だった。
「物事について考え解決するにあたってね」
「謎について考えることも」
「後の四人を探すことも」
「そう、少しずつ確実にね」
着実に、というのだ。
「進めていこう、焦らずにね」
「そのことが大事なんだな」
「そう、焦ると思考や行動が雑になってね」
薊に対して話す。
「失敗するからね」
「周りが見えなくなってか」
「おかしなことになるから」
「そういえばいるよな、何でもないことを焦ってやって失敗する奴」
薊も自分のこれまで見てきた人間から話した。
「馬鹿かこいつっていう失敗を続けてやってさ」
「そういう人を見ればわかるね」
「ああ、そういうことにならない為にか」
「焦らないことだよ」
「落ち着いてだよな」
「そうすべきだからね」
だからだというのだ。
「焦らないで」
「やっていくべきか」
「どんな謎でも解けない謎はないからね」
ここでこうも言った智和だった。
「絶対に」
「迷宮入りはあるん
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ