第十一話 ハーレーの女その七
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「北斗七星のね」
「そうですか」
「そう、だからね」
「そこにも謎がありますね」
「あるね」
間違いなくとだ、智和は菖蒲に答えた。
「このことにも」
「そうですね、ですが」
「何故北斗七星かだね」
「そこもわかりません」
どうしてもだと言う菖蒲だった、見れば他の女の子達も同じ考えであるということがそれぞれの顔に出ている。
「どうしてなのか」
「僕もだよ。けれどね」
「あと四人ですね」
「そう、力の持ち主はね」
それだけいるというのだ。
そしてだ、智和はここでこうも言った。
「もう一つ、これは僕の予想だけれど」
「何だよ、その予想って」
「うん、それはね」
智和は少女達との交流が進んでいるのか今はフランクな口調で話していた。とはいっても言葉の調子は丁寧なままだ。
「君達は全員この学園にいるね」
「ああ、四人共な」
薊もその通りだと答える。
「何故かな」
「それがどうしてかはわからないけれど」
「後の四人もか」
「この学園にいるね。しかも」
「しかも?」
「皆高等部だろうね」
この予想も言うのだった。
「あくまで僕の予想だけれど」
「じゃあ皆ですね」
裕香もここで言った。
「八条学園高等部に集まっているんですね」
「そうだろうね」
「じゃあ後の四人を見つけることは」
「それ程難しくないよ」
こう話すのだった、裕香も入れると五人の少女達に。
「おそらくね」
「そうですか」
「とにかく君達が力を持っていてね」
それでだというのだ。
「怪人が襲ってきて北斗七星の星を背負っているのかはわからないけれど」
「後の四人がいる場所は」
「おおよそにしろ」
「うん、ここで間違いないね」
八条学園高等部、そこだというのだ。
「僕達の学園だよ」
「わかりました、私達の学校ですね」
菊が智和のその問いに応えて頷いた。
「そうですね」
「そう、間違いなくね」
「わかりました、じゃあ探してみましょう」
「そういえば菊さんは」
「うん、忍者でね」
菊は桜の言葉に微笑んだ顔を向けて答えた。
「家は忍術の道場と探偵もやってるの」
「そうでしたね」
「だから誰かを探すことはね」
「得意ですか」
「どんな犬も猫も一日で見付けられるし」
それにというのだ。
「人だってね」
「見つけることをですね」
「お手のものよ」
「流石は忍者ですね」
「あはは、名探偵かしらねこの場合は」
菊は笑ってこうも言った。
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