第七幕その十一
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また歩きだします、そこで。
モジャボロはこの時も前を見て皆に言いました。
「また歩こう」
「はい、狐の国と驢馬の国に向かってですね」
「ミュージッカーさんのところにも言って」
「招待状を渡しましょう」
「スクーグラーやガーゴイルのところには行かないから」
彼等のところにはというのです。
「君達は安心していいよ」
「今はあの人達も平和なんですよね」
「けれど君達はまだ怖いよね」
「はい、どうにも」
「襲われないか」
五人はあの時のスクーグラーやガーゴイル達しか知らないです、モジャボロ達を襲ったあの時の彼等しかです。
だからです、こう言うのでした。
「怖いです」
「やっぱり平和にいきたいですよ」
「楽しい旅でいたいです」
「そうだね、だからね」
今回の旅ではというのです。
「彼等のところには行かないよ」
「また次の機会ですか」
「その時にですか」
「君達を案内するよ」
その時にというのです。
「それでいいね」
「ううん、別に」
「そうよね」
ですが五人はといいますと、まずはお互いに顔を見合わせてからでした。
モジャボロに顔を戻してです、こう言いました。
「モジャボロさん達さえよかったら」
「スクーグラーやガーゴイルのところにも行きたいです」
「それであの人達にもお会いしたいです」
「お話したいです」
「そうなんだね」
モジャボロは彼等の言葉を聞いて頷きました、そして。
そのうえで、です。まずはドロシーに相談しました。
「いいかな、この子達を案内して」
「そうね、あの人達も大人しくなったから」
ドロシーは考える顔でモジャボロに顔を向けて答えました。
「それならね」
「危なくないからだね」
「お互いに親睦を深める為にもね」
いいのではないかというのです。
「だからね」
「ドロシーがそう言うのならね」
「うん、じゃあね」
こうお話してでした、そのうえで。
二人は決めました、そうして五人に顔を戻して言いました。
「それじゃああの人達のところにも行こうか」
「スクーグラーやガーゴイル達のところにもね」
「そのうえであの人達にも会おう」
「そうしてお話をしましょう」
「はい、わかりました」
「じゃあお願いします」
「さて、これはさらに面白い旅になりそうだね」
モジャボロは五人の笑顔での返事を受けてから自分も笑顔になって言いました。
「あの人達のところにも行くことになると」
「そうですね、それじゃあ」
「さらに南に」
五人は意気揚々とした感じで南に歩いていきます、五人の旅はさらに楽しいものになるのでした。
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