SAO編−白百合の刃−
SAO17-白の死神
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まれた口元、私と同じカタナ使いで…………“キリト”と言うプレイヤーの数少ない友達、クラインだった。
「たく……後ろから声かけようとしたらフラフラじゃねぇか」
「…………放っといてよ……」
「目の前で倒れようよとする少女を放っとけるわけねぇだろうが」
私は礼も言わずクラインを払いのけ歩き出そうもするも、上手く歩けず頭痛は強くなるばかりだった。早くここでクラインから振り切らないと、クラインは私を心配して助けようとする。
助ける存在じゃないのに、クラインにそんなことさせたくはなかったけど、頭痛は酷くけ上手く歩けない。仕方がなく、私は少し休むため適当な壁によりかかって休むことにした。
「なぁ……前から思っていたことだけどよ。いくらなんでも無茶しすきだ!」
「無茶じゃないよ、クライン。これは……私にとっての日課。少し休めば……いつも通りに歩ける」
とは言いつも、この頭痛は少し休めても治らないだろう。だけど、頭痛くらいで立ち止まるわけにはいかなかった。
こんな痛みで立ち止まるわけにはいかない。これよりももっと酷い痛みを受けて、死んだ人のためにも私は負けるわけにはいかない。頭痛如きで休んでいい価値のない私が、そんなこと許されるはずがない。
頭痛が酷くなる一方で、隣で私を心配そうにクラインは語りかけてきた。
「あんなあ、そんな無理して一人で攻略しなきゃなんねぇんだよ。一人で突っ走ってもボス攻略のペースはKobeとかの強ギルドが決めるんだからな」
「一々、彼らのペースに合わせたらいつまでもゲームクリアなんて出来ないわ。それともなに? 私の行動が間違っているの? 皆、現実世界で戻るのを望んでいるんでしょ? 違うって言うの! ねぇ!」
「落ち着けって」
思わず声を荒げて叫んでしまった。
ごめんの一言も言えずに、私は俯いた。
私が言っていることは正しいのか悪いのか基準がわからない。でも、ゲームを攻略する、攻略組のくせして、強ギルドは自分らが最強でいつつげるためにレベル上げばかりしていることだってある。レベル上げは大事なのはわかっている。それでも、ボス攻略のペースをどうして彼らに合わせる必要があるのだろうか?
「クラインだって、帰りたいでしょ?」
「そりゃあ……帰りてぇけどよ。キリカ程じゃねぇんだよ。どこぞの狂戦士よりもゲーム攻略を邁進し過ぎだ。オメェ、あまりにも異常し過ぎて『白の死神』って嫌われているんだぞ。人から嫌われてもなお、そんなに現実世界に帰りたいのか?」
クラインが泣きそうな顔で私を止めようとしてくる。
やめて。
ケ。
私のために、そんな顔をしないで。
ス……。
今更、好かれる人から好かれる存在なんて、図々しいんだ。私に好かれる価
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