少年は剣の世界で城を上るようです 第五層
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ぇーこりゃありえねぇ。良くこんな悪趣味なモンス設定しやがったなぁGMは。」
「……GMに文句を言っても仕方ない。今回のボスは今までの敵とは毛色が違い過ぎる。
私から提案できる作戦は、突撃系スキルを持った者達を横一列に並べて何度も行き来して貰う事くらいだ。」
「踏み潰す、と…………いくら重装備とてやりたくはないな。」
ボスの実態を把握してから数日。主要ギルド・攻略組が収集され、ついに討伐会議が開かれたが・・・
全員の表情は一様に重く苦々しい。ここまで全員が乗り気でないのは25層以来だ。
ヒースクリフの策を聞いた時の重装備の槍・大剣持ちと言ったら、言葉に表せない程ひどい顔だった。
「鍛冶屋総出で"デッドスパイク・タワー"を作らせてはどうだ?あれならば、STR270値で装備できるし、
AGIも200あれば走るだけで十分ダメージが出せるろう。」
「"アダムの樹棍"でも良いとは思うけどなぁ?あれなら走らんでも転がせばいいだろー?」
「あれはコストと熟練度の問題がある。5つ作るだけでも一週間はかかるぞ。要求STRもデッドの3倍だ。」
「……では重盾で突撃する作戦で良いかね?装備できるプレイヤーの目星は?」
と、いつもの様に大ギルド長三人が主となり話しが進んで行く。内容的には、俺が参加する必要は
なさそうだ。攻略組のバランス型ステがLv60の時点で平均200程度だから少々STR寄りのステ振りが
必要だが、要求ステは満たしている。・・・とは言え"重"スキルを一つも持っていないしな。
「では決行は明日10時。集合はいつもの様に現地と言う事でな。」
「くれぐれも確認するが、明日は無理をせず情報収集に徹する事としよう。
先程呼ばれたメンバーは戦闘に直接参加しないが、有事の支援部隊として動いて貰う。良いかね?」
「りょーかいりょーかい。それじゃまた明日な。」
聖竜連合長の軽い返事に倣い、集まっていたプレイヤーは三々五々宿屋を後にして行く。
しかし俺はその流れに合わせず座ったままの魔術師然とした男に合わせ、2人きりになるのを待った。
「して……どういう事だ?あのボスにはやけに慎重じゃないか。」
「……………アレは元々私の知る限り、55層のボスだったモンスターだ。」
「55!?今より9層も上となると、攻略組だって安全マージンを取れない奴だって出て来るぞ。
今回の策では上位層も数人来るんだろう?危険じゃないか?」
ヒース・・いや、"茅場"の思わぬ進言に驚く。SAOにおいて安全マージンは彼層+10レベルとされており、
大雑把に分ければ攻略組は+15以上・上位が+10〜-15・中堅層は±0〜-20で
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