少年は剣の世界で城を上るようです 第五層
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「・・・誰でも、いい。べつに、どうでもいいし・・・。」
「まぁそうねぇ。私達はただゲームを楽しめればそれでいいんだし。」
「ふ、ふ、ふ……!私に解けない問題があるとはね。世界はまだまだ広いと言う事か。
次の層の参加は自由でいいが、50層はよろしく頼むよ。」
それだけ言い残して、ヒースクリフは去った。あー、色々言いたい事がありすぎるんだが。
いや問題ない。問題無いんだけどさぁ・・・・・・。
「ほらシュウ、折角だからボスの動きでも見に行きましょう。」
「ハイハイ、了解ですよ〜。」
・・・次の層、か。違和感があるけど、何はともあれこの層のボスを倒してからの心配だな。
Side out
Side キリト
「これでエリアは回り切ったな。………帰るか。」
マップデータを手に入れた48層をいつもの様に一回りし、レベリングと敵情報収集を粗方終えた俺は
宿に帰る為、ゆっくりと歩き出した。・・・あれからずっとソロで潜り続けていたが、慣れないな。
どれだけあのギルドに依存していたかが分かるってもんだ。
「「いぃぃやあああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!」」
「っ!?な、なんだ?」
突然、ダンジョンを切り裂いて後ろから悲鳴が聞こえて来た。
振り向くと同時、奥の方からモンスターの大軍でも走って来たのかと思うほどけたたましい音を立てて
走って来る影が・・・三つ。って、あいつら?
「よぉシュウ―――
ゴォウッ!!!!
おわぁっ!?……な、なんだなんだ?」
声をかけた俺にまるで気付く素振りも見せず、三人は走り去って――いや、逃げて行った。
何があったんだ?あいつらがあんなに取り乱すなんて。この先は・・・ボスの間、か?
「……行ってみるか。」
そう決め、速度パラメータの許す限りの最高速度でダンジョンを駆け抜ける。
一分ほどでボスの間前まで辿り着く。・・・ここだけはいつも変わらない。
オブジェクトが"重く"なり、灰青色の巨大な二枚扉には怪物のレリーフがびっしりと刻まれている。
俺はゆっくりとその扉を押し開く。
―――ボスは扉から出て来ない。分かっていても、この瞬間だけは緊張せざるを得ない。
そして扉が開き切り、松明が奥に向かって連続で灯るその最奥。
何かが蠢いている・・・あ、あれ・・・は・・・!?
ウゾうゾウゾうゾうゾゾゾゾゾゾゾゾゾゾゾゾゾゾゾゾゾゾゾゾゾゾゾゾゾゾゾゾゾゾゾゾゾゾゾゾ!!!
「ぎ……ぎゃああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!」
最早思考する事
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