SAO編−白百合の刃−
SAO16-約束の代償
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してくれなかった。
あるいは、偽り続けた私達が『月夜の黒猫団』と言う、光の輪に入った罰を下されたんだ。
●
私達が大きく変わった日のこと、ケイタはついに目標額に達したギルド資金の全額を持って、ギルドハウス向けの小さな一軒家を売り出していた不動産仲介プレイヤーの元に出かけていた。
「買ったのはいいけどよ……ほとんど金残ってねぇじゃねぇかよ」
「それだけ高かったってことだろ」
「たくもう……よし、兄、なんか一発芸やって前の金額の二倍稼いでこいよ」
「無茶苦茶だな。つか、お前が色仕掛けで稼いでこいよ」
「無理だよ、キリト。キリカはいくら美少女でも口とか性格で全部台無しだよ」
「それもそうだな」
「てめぇら……少し言葉選びやがれよ。私だって本気でやれば元の金額の二倍、五倍は稼げるよ!!」
「えー、無理だよ」
「サチまで私の敵なのかよ! 応援しろよ! 女の子同士!」
「う〜ん、キリカって……男っぽいんだよね」
「「だな」」
「同感」
「紅一点ならやっぱりサチだな」
「お前らぁ〜――――っ!!」
共通アイテム|欄のコル残額を眺めながら私をからかって笑って、くだらないことを駄弁っていた。
ゲームの世界で閉じ込められ、HPがゼロになれば現実世界と変わらず死ぬ恐怖があるものの、私達は笑っていられた。
宿屋でケイタの帰りを待っていたが、お金の話の流れになって私は…………思いついてしまった。
「あ、そうだ。ケイタが帰ってくるまでに、迷宮区でちょっと金を稼いで新しい家具とか揃えてドッキリさせようぜ!」
「お、たまにはいいこと思いつくじゃねぇか」
「うっせ」
流れに乗って、ケイタを除いた私達六人は、それまで行ったことなかった最前線から|僅か三層下の迷宮区に向かうことになった。そこは稼ぎがいいがトラップ多発地帯であり、本来なら警戒すべきはずだった。
はずだったのにも関わらず、私はただ単純にそのことを考えてはおらず、油断してしまった。私自身が緩んでしまった。
迷宮区では、レベル的に安全圏内だったため順調な狩りが続き、思いのほか早く一時間ほどで目標額を稼ぎ上げた。
「案外早く終わったな。そろそろ帰ろうぜ」
「そうだな」
さっさと戻って買い物をして驚かせよう。私達は成功したんだと、思っていた矢先に見つけてしまった。
それはRPGによくある宝箱。宝箱と言う…………パンドラの箱。
「なぁキリカ、それは見逃そうぜ」
「え? なんでさ」
私はたまたま見つけたら、ついでに頂こうと言う単純な理由だった。他のメンバーも頂こうとした中、兄とサチは反対を主張した。
「バカ言ってんじゃねぇよ。アホ」
「それは何となくやばそうなんだよ……」
「トラッ
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