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IS【インフィニット・ストラトス】《運命が変わった日》
【第385話】
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? パワーバランスは危ういが、早々に戦争を起こそうなんて考える国なんか、中国とかアメリカ、ロシアぐらいしか思い付かないが……多分大丈夫さ」

「……うん。 そうだといいな。 ……僕は、大会で試合をするのは良いけど、君の敵にはなりたくないもん」

「ハハッ、それは皆そう思うさ。 俺も皆の敵にはなりたくないしな。 人を手にかけたいとも思わないさ。 ……てか、こんな話は気が滅入るな、それよりも晩飯の話の方が楽しいし」


 俺がそう言うのと同時に、腹の虫が鳴り響いた。

 その音を聞き、クスクスと笑みを溢すとシャルは――。


「そういえばお昼のスパゲッティから食べてないもんね? ホットドッグも買えなかったし、他のたこ焼きとかも人がいっぱい並んでたしね」

「そうなんだよな……。 ったく、あのスパゲッティ一皿のお金があれば、ファーストフードでたらふく食べれるのに」

「フフフッ、相変わらず食いしん坊さんだよね? でも……嫌いじゃないからね」


 覗き込む様に見上げ、笑顔を見せるシャルは、更に口を開く。


「じゃあ、帰ったら一緒に食事を摂ろう? ラウラやセシリアも誘って、たまにはね?」

「だな。 後は鈴音と美冬に未来に美春と――大人数だな」

「うん。 二人で食べるのも悪くないけど、皆と一緒にっていうのも僕は好きだからね♪」


 目映いばかりの笑顔でそう言うシャル――と、向こう側から篠ノ之が歩いて来るのが見えた。


「おっす、篠ノ之。 何してるんだ?」

「む? ……貴様には関係無いだろう。 ……全く、一夏の奴、何処に行ったというのだ……」


 ぶつぶつと呟きながら、俺達が来た道へと移動していく篠ノ之。


「……篠ノ之さん、ヒルトを毛嫌いし過ぎだよね。 ヒルトもあまり構わない方が良いんじゃないかな……? ヒルトがストレス溜めちゃいそうだし」

「……だからといって、放っておく訳にはいかないしな。 クラス代表である以上、気にかけないと……俺も正直言えば、関わりたくないが、そう言って見捨てたら、多分誰も彼女を本気で構わなくなるかもだし……」


 今の篠ノ之の交遊関係は、専用機のおこぼれを狙う女子と一夏ぐらいしか居ないし……。


「まあ篠ノ之の話はここまでだ。 寮の食堂入り口前で集合でいいかな?」

「うん。 僕はそれでいいよ。 じゃあ、僕はラウラとセシリア誘うから、ヒルトは他の皆をよろしくね?」

「了解した。 ――っと、もう寮目前だし、じゃあ十分後にな?」

「うん!」


 力強くそう返事をしたシャル。

 絶やさぬ笑顔が、俺にはいつも眩しく見えた――。
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