秘密
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「先行を譲ろう。」
目の前の少年はCADを俺に向けながら言う。
いや、先行を譲るって武器を構えて言う言葉?
「いいぜ。後悔すんなよ!」
俺は起動式を展開、魔法式を構築
発動する魔法はグラビティ、重力変化魔法
座標を達也のCADに合わせ一気に放つ。
「パキーン」
それはガラスの割れた音に近かった。
最初はその音は何なのか分からず俺は気にせず攻撃をするはずだった。
だが、それは止められた。
達也の何らかの魔法によって
「まさか行き成り重力変化とは流石にびっくりしたよ。」
「びっくりしたようには見えねえよ。」
魔法は打ち消された。
恐らく以前、模擬戦をした時に行ったキャストジャミング
それを俺の魔法が発動すると同時に発動させ無効化
俺がその魔法を当てたと判断した瞬間に、
カチャ、
達也はCADを俺の足に狙いを定め放つ。
それは以前と同じで空気の様な何か、相変わらず早い!?
避けきれない。
俺はそう判断した、目は放たれた弾丸を追っている。
何故かは解らないが見える?
弾丸の軌道、このまま行けばどこに命中するのかさえも
だが、動けない。
目は見えていても身体はその動きにはついて来れない。
なら、やる事は1つ!
起動式を展開、魔法式を構築
発動、重力変化グラビティ
それは放たれた弾丸を囲むようにして発動され弾丸のスピードをどんどん減速させて行く。
そして最終的に止まった。
「空間に有る物体を重力変化で操作するか。
そんな事が出切るなんて、君は本当に劣等生かい?」
「知らねぇよ。別になりたくて劣等生になった訳じゃねえよ。
ただ、劣等生としてなら入学を許されただけだ。」
「?」
「い、いや、何でも無い。」
危うく言ってはいけない秘密を他人に暴露するところだった。
これは言ってはいけないこと、それは友達で合っても変わらない。
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