涙の主と嘘つきな従者
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・・・何だこれはっ!うぐっ!」
「聞いてなかったのか?死の拘束だよ」
抜け出そうともがくライアーだが、拘束は緩むどころか逆にキツくなっていく。
呻き声を上げるライアーを、ヒジリは口角を上げて見上げた。
「それは拘束した者を死へと誘う呪いの拘束。逃れられた奴は1人もいねぇ!」
拘束を作るのは呪いの言葉を意味する古代文字。
徐々に力を奪われていく感覚が、ライアーを襲う。
重そうな音を立てて、ライアーの手からフィレーシアンが落ちた。
「あぐっ・・・うあっ・・・」
「ハハハハハッ!あと3分もすりゃテメェはあの世だっ!安心しろよ、ティア嬢も今日中にはそっちに逝くんだからなァ!」
ヒジリの笑い声が遠くなる。
声だけじゃない。その姿がどんどん霞んでいき、、ゆっくりと視界が狭くなっていく。
だらりと力が抜け、抵抗する力も吸い取られた様になくなる。
(ダメだ・・・ここで、倒れる、訳・・・には・・・いかない・・・)
そう思いながらも、瞼は意志に反して閉じていく。
呼吸が浅くなっているのか、少し息苦しい。
右手がフィレーシアンを求めるように動くが、その手にフィレーシアンは無く、床に落ちている。
(倒れる・・・訳、には―――――――)
――――――視界が、完全な黒へと染まった。
夢を見た。
これは7年前、丁度ライアー達が妖精の尻尾に加入した頃。
それを、ライアーは鮮明に覚えていた。
忘れる事なんて出来なかった―――――自分を見るなり言った、彼女の第一声。
「女みたいね、髪が長くて」
言葉を失った。
というか、突然すぎてどう答えていいのか解らなかった。
当時11歳のライアーは考える。
確か今、自分はギルドの紋章を押してもらい、何となくギルドの外に出てみた。理由は特にない。強いて言うならば、このお祭り騒ぎなギルドの空気にあまり馴染めなかったから、だろう。
で、何となくで外に出ると、仕事から帰ってきたのか、ショルダーバックを下げた少女がこちらに向かって歩いて来て、ライアーを見るなりこう言った。
女みたいね、と。
(・・・俺はどうしたら?)
戸惑った。当然戸惑った。
だから、とりあえず目の前の少女が一体何者かを見極めようと目を向ける。
背は自分より低いが、いろんな意味で勝てそうにない圧倒的な気迫がある(結婚したら、きっと旦那を尻に敷くタイプだろう、とライアーは思った。そしてすぐに失礼だと気づいて思考から消した)。華奢な体型で、肩から下げたショルダーバックがやけに大きく見えた。
(可愛らしい顔をしているな・・・って俺は一体何を考えているんだ!)
少女に
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